新築同様の見た目とスペックで中古物件が販売されているのをご存じでしょうか?
マイホームは新しいほうが良いと思いつつも、予算や立地などの条件があわずに困ってしまうケースもあるでしょう。
今回は、マイホーム購入を検討している方が知っておきたい新築物件とリノベーション物件の費用相場とメリットの比較にくわえて、どちらが向いているのかを解説します。
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新築物件とリノベーション物件の費用相場の比較
新築物件とリノベーション物件のコストの違いは、どれほどあるのでしょうか。
取得費とランニングコストに分けて比較します。
取得費(購入代金)の比較
住宅金融信用機構が発表したデータでは、2021年度の土地付き注文住宅の全国平均は4,455万円、新築マンションの全国平均は4,528万円です。
対する国土交通省が発表したデータでは、令和2年の中古一戸建ての平均は2,894万円、中古マンションの平均は2,263万円です。
どちらも全国平均を出している数値なので、都心と地方、東京都内でも23区内と23区外でも数百万円から数千万円の差が生まれると考えられます。
とはいえ、一戸建てにしてもマンションにしても中古物件よりも新築物件のほうが高額です。
ただし、ここで提示されている数値は中古物件の金額であり、リノベーションされた中古物件ではありません。
中古物件のリノベーションする費用は、1㎡あたり15万〜20万円ほどが目安となります。
中古マンション(70㎡)であれば、工事費の総額は、1,050万〜1,400万円ほどです。
一戸建住宅であれば、外壁・屋根・構造部分の修繕やリフォームが必要になると想定されるので、1,000万〜1,500万円ほど追加でかかります。
工事費を1,000万円と仮定して、国土交通省が発表したデータに上乗せすると、一戸建て住宅で3,894万円・マンションで3,263万円です。
リノベーション費用を上乗せしたとしても、取得費は中古物件のほうが安く済みます。
ランニングコストの比較
マイホームを取得するうえで取得費にくわえて考慮するべき点が税金と維持費です。
固定資産税は、土地や建物の価値を数値化した固定資産税評価額に対して標準税率を乗じて算出される税金です。
固定資産税評価額は、市町村が定める評価基準に基づいて算出されますが、おおよそ建物部分は建築費用の70%・土地部分は路線価にしたがって算出できます。
新築物件は減税措置の対象になるので、一戸建ては建築完了から3年間は2分の1・長期優良住宅に該当すると建築完了から5年間は2分の1に減税されます。
3年に1度のペースで固定資産税評価額は見直され、建物部分は築年数の経過とともに価値が下がるので固定資産税額も下がる仕組みです。
一般的には築年数20年超えになると70%から20%まで減額されるといわれているので、減税措置を適用させても中古物件のほうが安く済むでしょう。
維持費は、物件を良好に保つために必要な修繕費やリフォーム費です。
中古物件のほうが欠陥は生まれやすいものの、十分に修繕された状態のリノベーション物件であれば、新築同様に品質が担保されるので大幅に維持費の差が生じるとは考えられません。
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新築物件とリノベーション物件のメリット
新築物件とリノベーション物件のメリットについて解説します。
新築物件を購入するメリット
現在の建築基準によって物件が建てられるので耐震性・耐久性・耐熱性などの性能が担保される点が挙げられます。
地震や洪水などの自然災害が多い国だからこそ、長期的に住む家には安全性を考慮したいものです。
建築基準は定期的に見直されており、築年数が古い物件だと見た目がよくても根本的な構造部分に不安要素が残る可能性があります。
省エネ効果のある性能が搭載されていれば、光熱費の節約にもつながります。
さらに、住宅ローンや保険に加入する予定であれば中古物件よりも審査が有利になる傾向にあるのもメリットといえるでしょう。
金融機関の審査基準は公開されていないものの、国土交通省の調査によると金融機関の約98.2%が担保評価を重視していると回答しました。
さらに、担保評価を重視する金融機関のうち、約94%が審査の参考にしていると回答しました。
築年数の古い物件だと見た目が良くても構造部分や搭載設備に不備がある可能性があるからこそ、新しく建てられた物件ほど不動産価値がつかないのが現状です。
不動産価値がつかなければ、担保にする物件としてふさわしくないと判断するので、住宅ローンの審査に落ちてしまいます。
住宅ローン審査の不安がある場合は、新築物件を選ぶほうが有利になるといえるでしょう。
リノベーション物件のメリット
すでに物件が完成している状態なので実際に物件情報を参考にしたり内覧をして日当たりや音の響き具合を確認したりして検討できます。
隣の家との距離感まで確認して、問題なく生活できると判断した物件を購入すれば良いので、引き渡し後に「思っていたのと違った…」と不満が生まれるリスクが少ないです。
また、ゼロから建物を建てるよりも物件の既存住宅をリノベーションするだけなので、取得費を安く抑えられます。
最近では見た目も搭載設備も新築同様であるにもかかわらず、リーズナブルで購入できるリノベーション物件も増えていて選択肢の多さも魅力です。
構造部分からフルリノベーションすれば、デメリットになる物件性能の低さに対する心配もなくなります。
修繕やリフォームの規模によって中古物件の取得費から追加で請求される金額は高くなるので、予算にあわせて設備や外装のデザインにこだわりましょう。
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マイホームを買ううえで新築物件とリノベーション物件のどちらが向いているのか
新築物件とリノベーション物件のどちらが向いているのか、悩む方も多いでしょう。
どちらも一長一短なので、向いている方の特徴をわかりやすく解説します。
予算に余裕があってこだわりたい方は新築物件がおすすめ
ゼロから土地を選んで建物を建てるとなると、不動産会社・ハウスメーカー・施工業者など複数の会社に依頼するのでその分コストが高くなります。
すべてを一貫してサポートしてくれる企業も増えているので、費用や手間を軽減したい方は1本化できる企業に依頼しましょう。
中古物件の場合は既存住宅から選択する必要がありますが、ゼロから物件を建てるとなれば間取り・広さ・外装・内装・設備のすべてを注文できます。
自然災害などの対策としてより安定した構造にしたい場合も、耐震や耐久の基準を高くして建築してもらえます。
「マイホームを買うならこういうデザインにしたい」とこだわりがあって、リノベーション物件では実現できないのであれば注文住宅を選ぶのがおすすめです。
エリアや低コストにこだわりたい方はリノベーション物件がおすすめ
ゼロから家を建てたいと思っても土地が余っていなければ、実現しません。
どうしても住みたいエリアが決まっているものの、空いている土地がないのであれば、中古物件を購入して自分好みにリノベーションする方法を検討しましょう。
また、リノベーション物件はすでに修繕が完了している状態の既存物件を販売しているので、売買取引が成立すればすぐに入居できます。
ゼロから建てるとなると、入居まで1年以上かかるケースもあるため、スムーズに新生活をはじめたいのであれば既存物件から選ぶのが得策です。
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まとめ
新築物件は、コストが高くつくものの、自分好みのデザインや構造を注文できます。
一方のリノベーション物件は、既存物件から選ばなければならないものの、きれいで最新設備を搭載した物件を安く購入できます。
それぞれ一長一短なので、マイホームの優先順位を立てて理想的な物件を見つけましょう。
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株式会社リードホーム スタッフブログ編集部
都心・城南エリアで土地・一戸建て・マンションをお探しの方のために結束したファミリータイプ住宅売買の専門集団です。目黒区・港区・渋谷区・世田谷区・品川区・大田区の居住用物件のみに特化しております。ブログでは不動産売却などの記事をご提供します。