リノベーションを検討している中で、売却や建て替えに踏み切るべきか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
とくに実家の場合、築年数が経っていて住むのが難しい状態だとしても、思い出が詰まっているだけに失うことが惜しいと感じる方は少なくないかと思います。
今回は、実家をリノベーションする目的、その費用や注意点などについて解説します。
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実家をリノベーションする方が増えているのはなぜ?その目的は?
まず「リノベーション」とは、古い建物に大規模な改修を施し、新築時の性能に付加価値を与えることを指します。
きれいにするだけでなく、現在の需要に合わせた建物に生まれ変わらせるのです。
似た言葉に「リフォーム」がありますが、リフォームの目的は新築時の性能に戻すことで、リノベーションとは工事の規模や目的が異なります。
これまでは、古い建物は売却したり、建て替えたりすることが主流でしたが、コロナ禍を経て「良質なものをより長く使いたい」「地元でリモートワークしたい」と考える方が増えています。
そこで、実家の再利用方法として、建て替えよりも費用を抑えやすいリノベーションが注目を集めているのです。
実家をリノベーションする目的
実家のリノベーションを検討しているといっても、考え方や状況は人それぞれ異なります。
実家をリノベーションする目的として多いのは、次の3つです。
目的①:思い出を残したまま住み続けたい
「実家」と呼ばれる建物は、建築してから数十年が経過していることが多く、築年数の分だけ老朽化が進んでいますが、思い出も詰まっていることでしょう。
その思い出を残したまま建物の性能を高めて住み続けたいという方から、実家のリノベーションが人気を集めています。
目的②:高齢の親を見守りたい
高齢の親を見守るために、リノベーションで実家を二世帯住宅にするという方もいらっしゃいます。
二世帯住宅には広い土地が必要であり、土地の購入から始めると多額の費用がかかりますが、実家のリノベーションであれば土地代は不要です。
実家を活用するため、一からの建築費もかかりません。
目的③:ゆったりと暮らしたい
リモートワークの普及によって地方の良さが見直され、郊外でゆったりと暮らしたいと考える方が増えています。
都心部の地価は年々上昇傾向にあり、よほどの金額を用意しないかぎり、広々としたマイホームを手に入れるのは難しいでしょう。
ただし、郊外の築年数の古い家は、現在の新築住宅よりも広く作られていることがほとんどです。
そのため、郊外にある実家をリノベーションすると、安い費用で広く利便性の高い住宅が手に入ります。
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実家のリノベーションにはどのような工事が必要?費用はいくらかかる?
前章では、実家をリノベーションする目的を3つご紹介しました。
リノベーションの目的が変われば、必要な工事も異なるでしょう。
ここでは、リノベーションの目的別に必要な工事と、その費用を解説します。
思い出を残したまま住み続けたいケース
思い出を残したいケースでは、実家を大きく変えるような工事はおこなわず、性能を高めることを重視する方がほとんどかと思います。
性能を高める工事の例と費用は、次のとおりです。
●断熱化:1㎡あたり0.4万~3万円
●内窓の追加:1か所あたり8万~30万円
●耐震リフォーム:25万~200万円
いずれも、リノベーションする場所や広さ、使用する資材のグレードなどにより費用が変動します。
大規模な修繕をしないケースでも、使い勝手や美しさが大きく向上する水回りのリノベーションを希望する方は少なくありません。
水回りのリノベーションの例と費用は、次のとおりです。
●キッチンの全体交換:50万~150万円
●浴室の全体交換:50万~150万円
●トイレの全体交換:15万~60万円
こちらも、設備のグレードや元の設備の状態などによって費用に差が生じます。
水回りは劣化しやすいため、10~20年周期で交換すると良いでしょう。
高齢の親を見守りたいケース
高齢の親を見守りたいケースでは、性能を高める工事のほか、バリアフリー化工事もおこないます。
バリアフリー化工事と費用の例は、次のとおりです。
●段差の解消:1万~28万円
●手すりの設置:1か所あたり0.5万~18万円
●浴室の床の変更:4万~20万円
上記は一例であり、家の状態や親の健康状況によって必要な工事は異なります。
バリアフリー化だけでなく、二世帯住宅化する場合は、次のような工事も必要です。
●キッチンの増設:30万~170万円
●浴室の増設:75万~250万円
●トイレの増設:40万~100万円
●2階建てに変更:1畳あたり50万~100万円
実家を二世帯住宅にリノベーションする際は、各世帯ごとに水回りを設置することで、同居の快適さが増します。
また、実家が平屋の場合は、2階を増築することになるでしょう。
いずれの工事もグレードや広さによって大きく費用が変わるため、注意が必要です。
ゆったりと暮らしたいケース
昔ながらの家は仕切りが多く、小さな部屋がいくつも並ぶ間取りが一般的でした。
しかし近年は、仕切りの少ない開放感のある間取りが人気を集めています。
小さな部屋を大きな部屋にするためには、間仕切り壁を撤去する工事が必要であり、7万~23万円が目安です。
また、内装をすべて解体する「フルリノベーション」をおこなうと、自分好みの家に作り替えることもできます。
その場合の費用の目安は、1,500万~2,500万円です。
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実家をリノベーションする際の注意点とは?
親が存命中の場合は、その費用を親が出すか・子が出すかで話し合いが生じることもあるでしょう。
実家の所有者が親で、リノベーションの費用を出すのが子である場合、贈与税が発生する可能性がある点が注意点として挙げられます。
贈与税が発生するのは、年間の累計贈与額が110万円を超えるケースです。
親に仕送りをしている場合は、リノベーション費用に仕送り額を含めた金額が110万円を超えると、贈与税が発生します。
たとえば、1年間のリノベーション費用が累計1,000万円、仕送り額が毎月5万円の場合、年間の贈与額は1,060万円です。
1,060万円から110万円を差し引いた950万円に、贈与税が課せられます。
なお、リノベーションが贈与だと見なされないためには、実家の名義を親から子に変更すると良いでしょう。
実家の名義を親から子に変更する際の注意点
実家の名義を子に変更してからリノベーションを実施すると、子が自宅をリノベーションした形となるため、贈与税は発生しません。
実家の名義を子に変更する方法としては、親から子への実家の売却や贈与があります。
売却を選択すると、子が親へまとまった金額を渡すため、親の老後資金を増やすことが可能です。
しかし、相場よりも安すぎる金額で売却した場合は、贈与と見なされるおそれがあるため注意しましょう。
贈与を選択すると、実家の価値によってはほとんど贈与税がかからず、お金を節約できる可能性があります。
一方、実家の価値が高い場合は高額な贈与税の支払いが発生するため、注意が必要です。
どちらを選択するかは、親子間の考え方や実家の価値などから判断すると良いでしょう。
また、どちらを選択するとしても、相続時にトラブルとならないよう、ほかの親族の許可を得てからおこなうことが大切です。
もし判断に迷った場合は、専門家に相談することをおすすめします。
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まとめ
実家をリノベーションする目的はさまざまですが、思い出を残したまま住み続けたい、親を見守りたいなどが理由として多いでしょう。
実家のリノベーションは、一般的には数十万~数百万円、大規模な変更を加える場合だと1,000万円以上の費用が必要です。
そのため、実家の名義人が親のまま子がリノベーション費用を出すと、贈与税が発生する可能性があるため注意しましょう。
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株式会社リードホーム スタッフブログ編集部
都心・城南エリアで土地・一戸建て・マンションをお探しの方のために結束したファミリータイプ住宅売買の専門集団です。目黒区・港区・渋谷区・世田谷区・品川区・大田区の居住用物件のみに特化しております。ブログでは不動産売却などの記事をご提供します。