購入後にかかる費用を考えずに住宅を購入し、ローンを支払えなくなり、その結果、売却するという方は少なくありません。
そうならないためには、住宅を購入する前にランニングコストについて理解しておくことが大切です。
この記事では、木造一戸建てのランニングコストがどのくらいかかるのかを解説します。
これからマイホームを購入しようとお考えの方は、ぜひ参考にご覧ください。
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
世田谷区の売買戸建て一覧へ進む
木造一戸建てのランニングコスト:固定資産税について
住宅のランニングコストの1つに、固定資産税があります。
固定資産税とは、毎年1月1日時点での不動産の所有者に対して課される税金です。
毎年4月頃に、在住する市町村から送られてくる納税通知書を使って税金を納めます。
固定資産税の相場と計算方法
一般的な木造の一戸建てにかかる年間の固定資産税の相場は、10〜15万円(特例適用前)ほどです。
とはいえ建築素材・築年数・立地などで固定資産税額は大きく異なるため、あくまで目安としてお考えください。
なお、固定資産税は「課税標準額×1.4%(標準税率)」で算出できます。
課税標準額とは、固定資産税評価額に負担調整をおこなったのちに算出される金額です。
課税標準額は不動産売買価格の70%ほどであることが多く、一般的には固定資産税評価額よりも低くなります。
また課税標準額は、3年に1回、評価替え(見直し)がおこなわれます。
建物には経年減価補正がかかる
建物は時間の経過とともに劣化して価値が下がっていくため、一般的には評価額も低くなっていきます。
そのため、古くなると固定資産税が安くなると考えている方が多いようですが、そうとも限りません。
家屋の評価は、再建築価格に経年減点補正率(減価償却のようなもの)を加味しておこなわれます。
再建築価格は「今建っている家屋と同じものを現時点で再建築した場合の費用」です。
経年減点補正率は「家屋の経年劣化による減価などを表したもの」で、経年減点補正率よりも再建築価格が高くなると評価額が上昇します。
つまり、建築費の上昇などによって再建築価格が高くなると、建物は古くなっているのに固定資産税があがるという現象がおきるのです。
必ずしも築年数とともに固定資産税が下がるわけではないことを覚えておきましょう。
なお、評価替えによって前回の評価額を上回る場合には、原則として評価替え前の価格に据え置くこととされています。
土地や建物には軽減措置がある
土地には「住宅用地の特例」という制度があります。
人が住むための建物が建っている土地は、床面積が200㎡までであれば、固定資産税が6分の1になるという特例です。
200㎡を超えた部分に関しては税額が3分の1になります。
一方、建物には「新築住宅の税額軽減の特例」といって、床面積が120㎡までであれば、固定資産税が2分の1になる制度が設けられています。
ポイントは、課税標準額ではなく固定資産税そのものが減額されるということです。
また、軽減措置は長期優良住宅のほうが大きい傾向にあります。
特例の適用条件や適用期間については、国税庁のホームページをご確認ください。
▼この記事も読まれています
リノベーションで人気のミッドセンチュリーとは?特徴やコツをご紹介
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
世田谷区の売買戸建て一覧へ進む
木造一戸建てのランニングコスト:光熱費について
光熱費とは、家屋で生活を続ける限り、常に発生する費用のことを指します。
一戸建ての場合どれほどの光熱費がかかるのか、費用の目安を見てみましょう。
光熱費の目安
光熱費は、家の広さ、設備、使い方、基本料金によって大きく異なります。
家が広ければ広いほど照明の数が多くなるため電気代がかかり、お風呂の追い焚きを頻繁に利用すればガス代が高くなるでしょう。
反対に、断熱性能が高い住宅であれば毎月の光熱費を抑えられます。
基本料金は住む場所によって異なるため、全ての場合において同じとは言えません。
しかし、政府の統計をもとに算出した光熱費平均額(月々)は以下のとおりで
●3人世帯:約2万5,000円
●4人世帯:約2万6,000円
●5人世帯:約2万8,000円
前述したように、光熱費は設備や使い方などさまざまな要素によって異なるため、あくまでも目安としてお考えください。
省エネ性能の高い住宅は光熱費が削減できる
機密性・断熱性の高い住宅、いわゆる「省エネ性能の高い住宅」であれば、光熱費を削減できます。
光熱費の大部分は暖房費と給湯費で、これは「冷やす」よりも「温める」ことのほうがエネルギーを多く消費するためです。
省エネ性能の高い住宅は、隙間からの空気の出入りを防ぎ、壁や天井から伝わる熱を通しにくくすることで、室内温度を快適に保つことができます。
これにより、冷暖房の使用頻度が減少し、電気代などのランニングコストを抑えることが可能になります。
今後は省エネ性能の高い住宅が一般的に
政府は省エネ性能の高い住宅を広めようと、2030年には新築住宅における平均的なZEH化を目指すとしています。
ZEHとは、住宅の高断熱化と省エネ設備機器によって暮らしていくうえで使用するエネルギーを軽減し、太陽光発電などで生活に必要なエネルギーをつくり出す住宅のことです。
さらに住宅の省エネ性能を光熱費に換算した数値を、住宅情報サイトに表示しようという働きもあります。
これまでは断熱性能を表すUA値などを使用して、住宅の性能の高さを示していました。
しかし一般の方には伝わりにくかったとして、今後は省エネ性能を光熱費に換算した「目安光熱費」を表示するとしています。
目安ではあるものの光熱費がどれほどかかるのかを把握でき、住宅選びの大きな判断材料となるでしょう。
▼この記事も読まれています
古民家をリノベーションする魅力とは?費用や活用できる補助金をご紹介
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
世田谷区の売買戸建て一覧へ進む
木造一戸建てのランニングコスト:修繕費について
マンションの場合、毎月の管理費に修繕費の積立金が含まれますが、一戸建てにはそのような費用は発生しません。
しかし、建物は築年数とともに劣化するため、修繕のタイミングは必ずやってきます。
一戸建ての場合もいつかくる修繕の時期を考慮して、毎月修繕費を積み立てておくことがおすすめです。
最後に、一戸建てのランニングコストである修繕費について解説します。
修繕費用の相場
新築時から30年程で必要とされる修繕内容と修繕費用(100㎡の場合)の目安は以下のとおりです。
●外壁塗装:約130万円
●屋根塗装:約100万円
●フローリング張り替え:約15〜20万円
●シロアリ防除:約20万円
●配管:約54万円
●その他の設備交換(水回り・給湯器など):約100~300万円
グレードや材料、劣化状況によって費用は異なるものの、一戸建ての修繕費はおおよそ600〜800万円ほどかかるといわれています。
築30年で修繕する場合、修繕費が800万円だとしたら毎月2万2,000円の積立が必要です。
あくまでも目安ではありますが、これから一戸建てを購入する方は、ローンの返済とは別に毎月2万円ほど積み立てておけば安心でしょう。
修繕した割合がもっとも多い場所は「外壁」
ここでは、実際に木造の一戸建てに住んでいる方が、どれほどの修繕費が必要になったか見てみましょう。
木造の一戸建てに30年以上住んでいる方、495名におこなったアンケートによると、築30~34年で平均495万円の修繕費がかかったとの結果になりました。
修繕した箇所の割合がもっとも多かったのが「外壁」で、84.4%(418名)の方が外壁工事をおこなったと回答しています。
修繕時の築年数平均は20年で、修繕費の平均費用は100万円です。
次に多かったのが「給湯器」で83.2%(412名)、続いて「トイレ」「お風呂」ともに76%(376名)でした。
水回り、とくにお風呂は平均修繕費用が106万円と高額です。
また、給湯器は修繕費の平均が37万円程度とされており、ほかの箇所に比べて低いものの、修繕時の築年数平均が外壁工事と同じタイミングになります。
比較的安い箇所の修繕でも、同時期に工事が必要になると費用の負担が大きいため、修繕に備えて毎月積立をすることがおすすめです。
▼この記事も読まれています
スケルトンリフォームで後悔しないために知っておきたい情報をご紹介
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
世田谷区の売買戸建て一覧へ進む
まとめ
今回は、木造一戸建てのランニングコストについて解説しました。
住宅を購入する際、ついつい物件価格だけを意識しがちですが、もっとも重要なのは購入後の生活です。
せっかく手に入れたマイホームを手放すことがないよう、ランニングコストを計算に入れて資産計画を立てましょう。
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
世田谷区の売買戸建て一覧へ進む

株式会社リードホーム スタッフブログ編集部
都心・城南エリアで土地・一戸建・マンションをお探しの方のために結束したファミリータイプ住宅売買の専門集団です。目黒区・港区・渋谷区・世田谷区・品川区・大田区の居住用物件のみに特化しております。ブログでは不動産売却などの記事をご提供します。