空き家を適切に管理するためには、浄化槽の清掃や維持管理を欠かさないことが重要です。
清掃を怠ると、悪臭の発生や設備の故障につながり、思わぬトラブルを引き起こす可能性があります。
また、長期間使用しない場合の適切な対応を知っておくことで、管理の負担を軽減できるでしょう。
この記事では、浄化槽を清掃しないリスクや休止時の対応、効果的な管理方法について解説します。
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空き家の浄化槽を清掃しないとどうなるのか
空き家の管理では、浄化槽の清掃が後回しになりがちです。
しかし、適切なメンテナンスを怠ると、深刻な問題が起こります。
浄化槽は、生活排水を処理する重要な設備であり、管理は法律でも義務付けられているのです。
ここでは、浄化槽を清掃しない場合に生じる問題を解説します。
とは
浄化槽とは、家庭から出る生活排水を微生物の働きで浄化し、環境への負荷を抑える装置です。
下水道未整備の地域で広く使われており、水質汚染を防ぐためにも定期的な維持管理が求められます。
しかし、空き家になると使用頻度が減り、清掃作業が後回しになりやすいです。
清掃を怠れば、内部に汚泥やスカムがたまり、処理能力が低下してしまいます。
その結果、未処理の排水が外部へ放出され、水質汚染を引き起こす原因となります。
さらに、この状態が続くと設備自体が故障したり、劣化が進んで修理や交換費用が膨らむ恐れもゼロではありません。
ブレーカー
空き家の浄化槽では、ブレーカーの管理にも注意が必要です。
浄化槽は電力で動作するため、ブレーカーを落としてしまうとエアレーション装置やポンプが停止し、処理が不十分になります。
長期間電源が遮断されたままだと、微生物の働きが弱まり、汚泥の分解機能も低下するでしょう。
また、機器内部の部品が動かない状態が続くと故障リスクが増し、修理費用がかさむ場合があります。
電気代を節約したい場合は、浄化槽に必要な回路を確保するか、専門業者に相談して適切に管理すると安心です。
さらに、定期的にブレーカー周りのチェックを行い、通電状況を確認しておくとトラブルを未然に防ぎやすくなります。
におい
浄化槽を清掃しないと、汚泥が大量に溜まって悪臭の発生源になります。
これは、微生物による分解が十分におこなわれなくなることが原因で、周囲の住民や環境にも影響を与えます。
とくに、近隣との距離が近い住宅地では、悪臭トラブルにつながる恐れもあるのです。
また、悪臭が続くと衛生面でも問題が生じ、害虫の発生を招くこともあるため、早めの対策が必要です。
空き家だからといって放置せず、定期的に点検をおこなうことで、におい問題を大幅に軽減できます。
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空き家の浄化槽を長期間使用しないときの対応
空き家で浄化槽を長期間使わない場合は、適切な対応が求められます。
浄化槽の管理は法律で義務付けられているため、長期放置による水質汚染や機器の劣化を避けるためにも事前の対策が必要です。
ここでは、長期間使用しない場合の対処法を紹介します。
長期間
浄化槽を1年以上利用しない場合は、休止の手続きをおこなうことが一般的です。
長期間放置していると、微生物の活動が弱まり、再稼働させたときに処理が正常におこなわれないリスクがあります。
また、内部に残った汚泥が固化して除去しにくくなると、清掃や修理に余分な費用や時間がかかります。
空き家として利用予定がない期間が明確な場合は、早めに休止手続きを検討すると良いでしょう。
さらに、定期的な点検を継続して実施することで、長期間使用しなくても設備の状態を把握できます。
浄化槽休止報告書
長期間使用を停止する際は、自治体へ休止の届出をおこない、浄化槽休止報告書を提出する必要があります。
これは、所定の様式に従って記入し、休止予定日や浄化槽内の全量清掃、消毒剤の撤去などを記載することが一般的です。
報告書を提出すれば、休止期間中の法定検査や保守点検、清掃の一部が免除される可能性があります。
ただし、手続きの詳細や必要書類は自治体ごとに異なるため、事前に窓口で確認するとスムーズです。
休止前には浄化槽内を十分に清掃してから水を張ることで、乾燥やひび割れを防ぎます。
再使用時には再開の届出をおこない、保守点検を実施して正常に稼働するか確認すると安心です。
なお、定期的に自治体へ状況を報告しておくと、休止期間中のトラブルを回避しやすくなります。
義務
浄化槽は、環境保全や公衆衛生の観点から、管理が義務付けられています。
長期間使用しない場合でも、休止手続きをしないまま放置すれば、法定検査や保守点検、清掃を怠ることになり、法律違反となる可能性があります。
もし未管理の浄化槽から汚染水や悪臭が発生すれば、近隣とのトラブルや損害賠償を請求されるリスクも高まるでしょう。
所有者としては、適切な手続きをおこない、法的な責任を果たすことが求められます。
空き家であっても、周辺環境への配慮を怠らないようにしましょう。
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空き家の浄化槽の管理
空き家の浄化槽を適切に維持することは、環境や公衆衛生にとって重要な課題です。
ここでは、保守点検、浄化槽法、費用の3つの観点から管理方法を紹介します。
保守点検
浄化槽の保守点検では、汚泥やスカムの蓄積状況、機器の動作、消毒剤の補充などを総合的にチェックします。
これらは専門業者が担当するのが一般的で、空き家であっても定期的に依頼することが大切です。
使用頻度が少ない場合でも、微生物の働きや装置の故障リスクを見逃すと、後々大きなトラブルにつながる可能性があります。
点検結果を記録しておくと、長期間使用しなくても設備の状態を簡単に把握できるためおすすめです。
浄化槽法
浄化槽法により、設置者や管理者には定期的な保守点検や清掃、法定検査が義務付けられています。
具体的には、使用開始後4~8か月以内におこなう7条検査や、毎年1回の11条検査が例として挙げられます。
これらの検査は、都道府県が指定する検査機関がおこない、浄化槽が適切に稼働しているかを確認することが一般的です。
さらに、合併処理浄化槽の場合は年3~4回ほどの保守点検と、年1回以上の清掃が必要とされることが多いです。
法律に従うことで、環境汚染を防止し、快適な生活環境を守ることにつながります。
空き家の場合でも、必要な手続きや点検を怠らないようにしましょう。
費用
浄化槽の維持管理には、保守点検や清掃、法定検査などの費用が発生します。
規模や方式、地域、業者によって金額は異なりますが、保守点検は月1回でおよそ5000円前後、清掃は年1回で3万~5万円程度、法定検査は5000円ほどが一般的な目安です。
合計すると、年間で10万円前後かかるケースがありますが、浄化槽の種類によってはこれより高くなる場合もあります。
空き家の場合でも、使用状況に合わせて費用を計上し、管理を怠らないようにすることが大切です。
長期間使用しない場合は、自治体に休止報告書を出すことで、一定期間の点検や検査が免除されることがあります。
具体的な要件は自治体によって差があるため、事前に確認しましょう。
もし費用面で不安があるときは、複数の業者に見積もりを依頼し、最適なプランを比較検討すると良いです。
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まとめ
空き家の浄化槽を放置すると、悪臭や設備故障の原因となるため、定期的な管理が必要です。
長期間使用しない場合は、浄化槽休止報告書の提出など、適切な手続きをおこなうことが求められます。
また、保守点検を怠ると法的義務違反となるため、浄化槽法に従い適切に管理しましょう。
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株式会社リードホーム スタッフブログ編集部
都心・城南エリアで土地・一戸建て・マンションをお探しの方のために結束したファミリータイプ住宅売買の専門集団です。目黒区・港区・渋谷区・世田谷区・品川区・大田区の居住用物件のみに特化しております。ブログでは不動産売却などの記事をご提供します。