人が住んでいないはずの空き家から火災が発生することをご存じですか?
近年、空き家の火災が社会問題となっているため、空き家を所有している方は注意が必要です。
この記事では、空き家から火災が発生する理由や対策方法、火災発生時の責任について解説します。
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弊社へのお問い合わせはこちら空き家で火災が起こる原因とは?
誰も住んでいないはずの空き家から、なぜ火災が発生するのでしょうか?
ここでは、空き家から火災が起こる原因と、火災が起きやすい空き家の特徴を解説します。
空き家での火災原因
空き家での火災は、所有者の「管理不足」が原因となって発生します。
ここで、空き家の主な出火原因を見てみましょう。
●放火
●タバコのポイ捨て
●配線機器やガス漏れなどのトラブル
なかでも、もっとも多いのが放火で、その次に多いのがタバコのポイ捨てによる火災です。
この2つは第三者によって引き起こされるものですが、根本的な原因には空き家の管理不足が関係しています。
出火原因の多くが「放火」や「放火の疑い」
消防庁の発表によると、令和2年に発生した住宅火災は19,365件です。
そのうち放火が2,497件で、放火の疑い1,555件と合わせると、合計4,052件にも及びます。
これは住宅火災の20%を占める計算になり、いかに放火が他人事ではないということがわかりますね。
また、空き家は人が住んでいる住宅よりも狙われやすいため、より一層注意しなければならないでしょう。
火災が起きやすい空き家の特徴
ここで、火災が起きやすい空き家の特徴を見てみましょう。
●空き家周辺が薄暗く人の気配がない
●門扉が施錠されておらず簡単に侵入できる
●雑草が生い茂っている
●家の周辺に古本や新聞紙などの燃えやすいものが散乱している
上記の特徴に共通していることは、「管理不足」ということです。
管理不足の空き家は、第三者が侵入しても気づきにくく、放火や不法投棄のターゲットにされやすくなります。
タバコのポイ捨てでは、伸びきった雑草や家周辺に散乱した可燃物に火が燃え移り、火災が発生するケースが多いです。
ガス漏れや配線機器のトラブルでは、管理不足によって劣化した部分に気づかず、そこから火災に繋がることもあるでしょう。
また、意外な原因としてねずみが配線をかじり、剥き出しになった導線がショートすることで火災に発展する場合もあります。
空き家で火災を発生させないための対策
空き家から発生する火災を予防するにはどうしたら良いのでしょうか?
もっともおすすめなのは早めに売却することですが、「両親が住んでいた家を手放したくない」などという方もいらっしゃるでしょう。
すぐに売却できない場合には、以下のような対策法を試してみてください。
燃えやすいものを放置しない
空き家の周辺に古本や新聞紙などの燃えやすいものがある場合、放火犯がそこを狙って火をつける可能性があります。
庭の手入れがされておらず、雑草が伸びきった状態も同様です。
空き家周辺に燃えやすいものがある場合は片付けをおこない、雑草も刈ってきれいにしましょう。
また、庭に置いた物置のなかに可燃物が入っているケースでは、物置にしっかりと施錠することも大切です。
空き家周辺を明るくする
放火犯や不審者は人目につかない場所を好みます。
ターゲットにされないためには、空き家周辺を明るくすることが重要です。
おすすめは、人の気配を感じて点灯するセンサーライトです。
ソーラータイプであれば、太陽の光をエネルギーとするため電池交換の手間がかかりません。
防犯を強化したい場合には、録画機能付きのセンサーライトを検討すると良いでしょう。
管理人の存在を示す看板を立てる
放火犯や不審者を遠ざけるために、空き家の入り口付近に看板を設置することも有効です。
看板には、管理会社の名前や電話番号、注意書きなどを記載します。
このような看板は、セキュリティ会社がドアに貼る防犯シールのような役割を果たします。
「誰かが見ているかもしれない」「見回りにくるかもしれない」という警戒心から、放火犯や不法投棄者を遠ざけてくれるでしょう。
きちんと戸締りをする
意外と見落としがちなのが、門扉や窓の施錠です。
鍵を閉めたつもりであっても、窓が1か所だけ空いていたり、裏口の鍵を閉め忘れたりすることも少なくありません。
とくに門扉はしっかりと施錠して、第三者が簡単に侵入できないようにしておきましょう。
ご近所さんに声をかけておく
空き家で不審な動きを見た場合に、連絡をもらえるようご近所さんへ声かけしておくこともおすすめです。
とくに実家が空き家となっている場合では、顔見知りのご近所さんが多く、声をかけやすいのではないでしょうか。
その際に、空き家が迷惑になっていないかなどの確認もしておくと、空き家が原因のご近所トラブルも予防できるかもしれません。
空き家で火災が起きた際の持ち主の責任について
空き家で火災が発生して隣家に被害を与えてしまった場合、その責任は誰が負うのでしょうか?
ここでは、空き家発生時の責任の所在について解説します。
重過失の場合には賠償責任を負うことも
通常であれば、失火責任法にて「空き家で火災が起きた場合の損害賠償責任は問わない」とされています。
ただし、火災の原因が所有者の重過失によるものと判断された場合には、この法律は適応されません。
そのため、所有者の重過失(故意、または不注意)によって起きた火災では、損害賠償を請求される可能性があるのです。
ここでのポイントは、どこからが重過失にあたるのかです。
実は重過失についての判断基準について、明確な決まりはありません。
一般的には「火災が予測できたのに対処せずそのままにした場合」などに、重過失と判断されることが多いようです。
また、明確な判断基準がないからといって、すべての責任から逃れられるわけではありません。
火災を防止できなかったという責任は残り、隣家に被害があった場合では、お詫びとしてそれなりの出費が伴います。
こうしたリスクを避けるためにも、空き家の管理はきちんとおこなう必要があるでしょう。
重過失と判断されたケース
どのようなケースが重過失と判断されるのか、よりイメージしやすいように過去の事例をご紹介します。
●3か月間管理者が空き家を放置しており、施錠されていない裏口から放火犯が侵入して、西側の石油タンク付近に放火された
●親族が管理していた空き家で、放火の準備をする不審者を目撃するも、警察への連絡を怠り火災が発生
上記2つの共通点は、火災につながりそうなことを放置したということです。
このようなケースでは、たとえ火災を起こしたのが第三者であっても、空き家の所有者が損害賠償責任を負うことになります。
空き家の火災を避けるためには、定期的な管理が必要不可欠といえるでしょう。
空き家でも火災保険に入れる?
空き家であっても火災保険には加入できますが、「管理状態が良いこと」が条件です。
廃屋のような空き家の場合は、火災保険に加入できない可能性が高いため注意しなければなりません。
また、空き家は人が住んでいないため、住民を守る一般的な住宅の火災保険とは異なり保険料が高めです。
火災時のリスクを考えると、空き家でも火災保険に加入していたほうが良いですが、管理状態が良くないと加入できないということを覚えておきましょう。
まとめ
空き家は所有しているだけで手間と費用がかかります。
さらに火災発生のリスクも考えると、早急に手放すことがおすすめです。
すぐに手放せない事情がある場合には、センサーライトや看板の設置、戸締りなどをおこない、火災が発生しないよう対策をおこないましょう。
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