中古住宅の購入をお考えの際、メンテナンス状況や、どのぐらいの寿命があるのか気になりますよね。
そこで今回は、一戸建てのメンテナンスにかかる費用や、購入前にホームインスペクションをする理由などをご紹介します。
中古住宅の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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弊社へのお問い合わせはこちら木造一戸建てはメンテナンスの仕方で寿命が変わる?
木造一戸建ての寿命は20年、という話を聞いたことはありませんか?
しかし、世の中には築100年以上の古民家も存在します。
木造一戸建ての寿命が20年と言われる背景には、なにがあるのでしょうか。
木造一戸建ての耐用年数は22年
おそらく、木造一戸建ての寿命が20年と言われる背景には、法定耐用年数が存在しているのでしょう。
耐用年数とは減価償却の計算に使用されるもので、実際の寿命ではありません。
法定耐用年数は住宅に限らず、工業機械やパソコンなどのあらゆるものに設定されています。
工業機械も、耐用年数を過ぎたからといって寿命とは限らず、メンテナンスをしっかりおこなえば寿命よりも長く使うことが可能です。
木造一戸建ても同じく、メンテナンス次第で寿命が伸びます。
逆にいうと、メンテナンスをしっかりおこなっていなければ、寿命は短くなるでしょう。
実際に、100年以上の古民家はもちろん、法隆寺の五重塔は1300年以上も健在です。
木材も寿命を長くするポイント
木造建築物の寿命はメンテナンスと木材が重要なポイントです。
法隆寺でいうと、樹齢1000年を越える桧が使われていることに注目してください。
桧は伐採されてから1000年の時を経て伐採時の強度に戻るとされています。
法隆寺が1300年を経ても健在なのは、木材の強度とメンテナンスの効果によるものでしょう。
一般の一戸建てに関しても、良い木材を使っている注文住宅は建築費用が高く、安い建売住宅には安い木材が使われている傾向があります。
たとえば、価格が同じ新築と中古の一戸建てを比較してみましょう。
同じメンテナンスをおこなったと仮定して、安い木材を使った建売住宅より、高い木材を使った築10年の注文住宅のほうが寿命は長いと言えるでしょう。
質の良い中古住宅
日本の住宅市場は新築重視とされていて、年数が経つと資産価値が下がります。
戦後は質より量を重視して住宅を量産してきました。
つまり、安い建材を使って量産してきたということです。
しかし、欧米の不動産市場の8割が中古住宅で、しっかりメンテナンスをおこなっている住宅は年数が経っても価値が下がりません。
日本でも近年、長く住める質の良い住宅が注目されています。
以上のことから、木造の一戸建てはメンテナンス次第で寿命が伸びるということがいえるでしょう。
また、中古住宅を購入する際は、使用している建材や家の構造などをしっかり確認する必要があります。
木造一戸建てのメンテナンスに必要な費用とは?
それでは、どのようなメンテナンスをおこなえば寿命が伸びるのでしょうか。
ここからは、木造一戸建てのメンテナンス項目や大まかな費用についてご紹介していきます。
外壁の塗装や張り替え
建築後10年を経った頃から、外壁の劣化が目立ちはじめます。
外壁がサイディングの場合は、継ぎ目のシーリングが劣化して水漏れの原因などにもなりますので、しっかりとメンテナンスをすることが大事です。
外壁の塗料の違いで耐久性が変わりますので、築10年以上の中古住宅を購入する際は、外壁の塗装がいつおこなわれ、どのような塗料を使用したのか確認できればベストでしょう。
外壁の塗装費用は、約60~100万円程度となります。
外壁の張り替えは約150~250万円程度で、メンテナンスをおこなう時期の目安は築20~30年後です。
また、樹脂系サイディングや外壁にタイルやレンガを使用している住宅は、塗装の必要がありません。
タイルであれば30年、レンガは50年以上の耐用年数があり、逆に塗装してしまうと塗膜が劣化して見栄えが悪くなるでしょう。
屋根の塗装や張り替え
屋根のメンテナンスを怠ると、雨漏りが発生する可能性が高まり、住宅の劣化が進んでしまいます。
屋根に関しては、どの材料を使っているのかによってメンテナンス方法は異なりますが、足場を組んでおこなうため外壁の塗装と同じ時期にメンテナンスをおこなうことが一般的です。
費用は、約40~100万円程度となり、外壁と屋根の塗装を合わせると、おおよそ100~200万円程度でしょう。
築15年ほどで、メンテナンスをする方が多いです。
屋根の張り替えに関しては、屋根材によって費用が大きく変わります。
スレート屋根で約140~180万円程度、ガルバリウム鋼板で約160~200万円程度です。
また、日本瓦は塗装メンテナンスが必要なく、築20~30年で葺き直しをおこないます。
費用は、約90~280万円程度です。
フローリングの張り替え
フローリングの張り替え時期は、15~20年程です。
床が浮いてきたり、軋んできたりという症状が出てきたら張り替えを検討しましょう。
床が腐食していないのであれば、既存のフローリングの上から重ね貼りをするという方法もあり、費用を抑えることができます。
張り替え費用は6帖で10万円、重ね張りだと6帖で9万5,000円程度となりますが、フローリングの材質によって費用は変わってきます。
以上のことから、木造一戸建てのメンテナンスは、外壁と屋根、床やクロスなどの内装に関するものがメインとなり、建材の種類によって費用が異なります。
中古住宅を購入する際は、使用している建材を確認して、購入後のメンテナンス費用を予測しておくことが重要です。
木造一戸建てのメンテナンスはホームインスペクションがポイント
ホームインスペクションとは、住宅診断のことです。
住宅診断士が、戸建住宅を客観的に調査をおこない、住宅の状態を診断します。
アメリカでは、中古住宅の購入前にホームインスペクションをおこなうのが一般的で、重大な瑕疵が見つかったら契約を破棄することができる重要な診断です。
日本でも中古住宅が見直されていますので、ホームインスペクションをおこなう機会も増えています。
中古住宅に限らず、新築住宅のホームインスペクションを依頼する方も多くなってきているのは、日本の住宅市場が「質より量」ではなく「量より質」の性能を重視する傾向になってきている表れでしょう。
ホームインスペクションをおこなうメリット
中古住宅を購入する際、住宅の性能やメンテナンス履歴などを知ることが必要です。
たとえば、メンテナンスをおこなっていない中古住宅を購入すると、購入後のメンテナンス費用が高額になってしまいます。
その点、メンテナンスがしっかりおこなわれていた木造一戸建ては、購入後の修繕箇所も少ないですし、寿命も長くなるといえるでしょう。
また、重大な瑕疵がある場合も、購入前に発見することが可能です。
基本的に中古の一戸建ての、契約不適合責任は3か月程度となり、購入後3か月以内に瑕疵が見つかった場合、売主が修繕費用を負担します。
ちなみに、契約不適合責任とは瑕疵担保責任のことで、2020年4月に施行された民法改正で名称が変わりました。
一戸建てにおける瑕疵とは代表的なもので、シロアリ被害や雨漏り、建物の傾きなどです。
しかし、契約不適合責任の期間を過ぎて瑕疵が発見されることも少なくはなく、その場合は買主が修繕費用を負担することになります。
ホームインスペクションをおこなっていれば、事前にわかったかも知れない瑕疵であれば後悔することになるでしょう。
一般の方では判断しづらいので、購入前のホームインスペクションが重要となります。
ホームインスペクションの費用は、約5万円程度です。
ホームインスペクションで、住宅の状態を知ることができれば、購入後のメンテナンス費用をある程度予測することができ、メンテナンスの時期なども把握できます。
まとめ
今回は、中古の木造一戸建ての購入を検討されている方に向けて、メンテナンス次第で木造住宅の寿命は変わるということ、メンテナンス費用の相場、購入前のホームインスペクションが重要な理由などを解説しました。
中古住宅を購入する際は、住宅の状態やメンテンナンス履歴などを確認することが重要です。
購入前にホームインスペクションをおこない、質の良い中古住宅を購入しましょう。
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