戸建てを購入する際、住宅ローンを利用する人が大半でしょう。
しかし、家を現金で一括購入すると、さまざまなメリットが得られます。
この記事では、戸建てを現金で一括購入するメリットや注意点、住宅ローンとの違いを解説します。
戸建ての購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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まずは、戸建てを現金で一括購入するメリットをご紹介します。
住宅ローン審査が不要
住宅ローンの審査には仮審査と本審査があります。
収入状況や勤続年数によっては、審査に大幅な時間を要する場合も。
また、審査を受ける際、収入証明書や源泉徴収票、住民票など多くの書類が必要になるため、書類を揃える労力もかかるでしょう。
安定した収入がない場合は審査が通らず、住宅ローンを組めない可能性もあります。
その点、現金一括での購入の場合だと、スピーディに手続きを進められるでしょう。
一般的には、10日~2週間程度で住宅取得が可能といわれています。
「早く売りたい」と考えている売り主からすると、現金一括購入は好ましい条件だといえます。
そのため、購入希望者が殺到している物件の場合は、有利に働く可能性があります。
利息や手数料を節約できる
住宅ローンを組むと、月々の返済に利息が加わります。
たとえば、3000万円を固定金利1%で借入れしたとしましょう。
元利均等払いの場合、35年ローンだと総支払額は約3557万円です。
一方、現金で一括購入すると利息を支払う必要がありません。
そのため、住宅ローンを利用した場合と比較すると、約557万円の節約が可能です。
また、現金で一括購入すると、住宅ローンを契約する際にかかる融資手数料や保証料も必要ありません。
もちろん、購入する物件の価格や、金利などの条件にもよりますが、数百万円単位で節約できるのは最大のメリットといえるでしょう。
節約できた数百万円は、お子さまの教育資金や老後の蓄えとして、貯蓄することができます。
団体信用生命保険料が不要
団体信用生命保険とは、住宅ローンの契約者が死亡、または高度機能障害となった際に、ローンの残債が保険料から支払われる保険です。
保険料は、住宅ローンの通常金利に0.1~0.3%上乗せして支払うのが一般的です。
一方、現金一括購入だと、団体信用生命保険に加入する必要がないため、月々の負担がかかりません。
精神的負担が軽減される
住宅ローンを組むと、数十年間ローンを返済し続けなければなりません。
働けなくなったり、収入が下がったりする可能性を加味すると、毎月の返済を精神的負担に感じてしまうこともあるでしょう。
また、万が一住宅ローンを払えなくなったときは、家を手放さなくてはなりません。
その点、現金一括購入をすれば返済に追われる心配がありませんから、老後資金を蓄えながら住み続けられ、気持ちにゆとりを持てるでしょう。
戸建てを現金で一括購入する際の注意点
続いては、戸建てを現金で一括購入する際の注意点について解説します。
税制優遇措置が受けられない
現金で一括購入すると、住宅ローン控除が受けられません。
住宅ローン控除とは、要件を満たした場合に、住宅ローン残高の1%を10年間税金から控除できる制度です。
控除額は最大40万円(認定長期優良住宅の場合は最大50万円)なので、10年間で400万円の控除が受けられる可能性があります。
ただし、住宅ローン控除を受けられたとしても、必ずしもお得になるとは限りません。
総支払額から控除金額を差し引いても、現金一括購入の方が安い場合もあります。
さらに「すまい給付金」が受けられなくなる可能性もあります。
すまい給付金とは、消費税率の引き上げに伴い設けられた、住宅取得者の負担を緩和する制度です。
要件を満たした場合に、最大50万円が給付されますが、住宅ローン利用の有無で対象要件が異なります。
そのため、購入を希望する物件が、対象要件に該当するかを事前に確認しておきましょう。
また、住宅ローン利用か現金一括購入かで悩んでいる方は、金融機関のホームページから「住宅ローンシュミレーション」を利用してみるのがおすすめです。
そのうえで控除額や給付金を計算すれば、どちらがお得になるか見えてくるでしょう。
余裕資金がなくなる可能性
現金で一括購入する際、手元の資金を使い切ってしまわないよう注意が必要です。
生活費や子どもの教育資金など、購入後の生活に必要な資金は、蓄えておかなければなりません。
せっかく家を購入しても、生活が困窮したり、節約を余儀なくされたりするのは避けたいですよね。
「現金一括購入を検討しているけど貯金が減るのが不安」という方は、住宅ローンの利用も検討してみるとよいでしょう。
超低金利といわれる今、0.4~1.5%で住宅ローンを組むことができます。
そのため、頭金を多く用意したうえで住宅ローンを組み、金利負担を軽減するのも一つの方法です。
どちらのほうが無理なく住み続けられるか、しっかりと検討することが重要です。
税務署からの確認
税務署から住宅購入資金元についての照会がくる場合があります。
親族から資金を援助してもらっていた場合に、贈与税が発生する可能性があるためです。
調査対象になった場合に説明できるよう、契約時の書類はしっかりと保管しておきましょう。
戸建ての「現金一括購入」と「住宅ローン利用」の違いは?
戸建てを現金で一括購入した場合と、住宅ローンを組んだ場合、どのような違いがあるのでしょうか。
それぞれの流れや、必要になる費用を見ていきましょう。
住宅ローンを利用する際の流れ
●購入申し込み
●住宅ローン仮審査
●売買契約
●住宅ローン本審査
●住宅ローン契約
●融資実行、引き渡し
購入を申し込みしてから引き渡しまでには、少なくとも1ヶ月程度かかるといわれています。
住宅ローン審査で躓いてしまうと、さらに時間がかかってしまうことも。
また、住宅ローン契約の際には、以下の諸費用が発生します。
・住宅ローン金利
0.4~1.5%(金融機関による)
・保証料
相場は物件価格の2%
・融資手数料
3~5万(金融機関によっては融資額の2.2%と設定していることも)
・印紙代
2万円程度(物件価格による)
・団体信用生命保険
保険契約内容による
・登記費用
登録免許税と、司法書士への報酬を合わせた費用。
登録免許税は物件価格による。
司法書士報酬の相場は2~8万円。
現金一括購入の場合
現金一括購入の場合、売買契約の流れは下記のようになります。
●購入申し込み
●売買契約
一般的に、売買契約時に手付金を支払う(手付金の相場は、物件価格の5~10%)
●代金支払いと引き渡し
残金の決済と、鍵の引き渡しをおこなう。
このように「住宅ローン利用」と「現金一括購入」を比較すると、かかる手間や諸費用の金額に大きな差があることが分かります。
そのため、手間なく住宅取得をしたい方や諸費用を抑えたい方には、現金一括購入が向いているでしょう。
まとめ
戸建てを現金で一括購入するメリットや注意点をご紹介しました。
戸建てを購入する際、住宅ローンを利用する方が大半ではありますが、約2割の方が現金で一括購入しているそうです。
現金で一括購入すると、住宅ローン金利や諸費用が発生しないため、金銭的負担が大幅に軽減します。
また、手続きもシンプルなので、住宅取得までスムーズに進むでしょう。
ただし、税制優遇制度の適用外になるなどの注意点もありますので、デメリットも加味して判断することが重要です。
購入後の生活や、資産状況とも照らし合わせたうえで、ライフスタイルに合った選択をしましょう。
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