マイホームを建てる際、床の間の必要性について考えたことはありませんか?
昔の日本家屋ではあるのが一般的でしたが、最近はマイホームに和室を設ける方が減り、床の間の導入も減少しています。
では、そもそも床の間とはどのような役割を持っているのでしょうか?
この記事ではマイホームにおける床の間について詳しく見ていきます。
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マイホームに導入される床の間とは、和室にある座敷飾りのひとつです。
古い実家の和室に床の間があるという方も多いでしょう。
掛け軸や絵画が飾ってあったり、壺や置物が置いてあったりするかと思います。
また床の間と一口にいっても、その仕様や種類はさまざまです。
家によって様式は異なりますが、一般的な床の間は以下のように構成されています。
●廻縁(まわりぶち):壁と天井の境目に設置する角材
●床柱(とこばしら):床の間の壁の反対側に立っている化粧柱
●床板(とこいた):床部分で、フローリングや畳でできている
●床框(とこがまち):床の間の前面にある横木で、化粧仕上げになっているのが一般的
●前板(まえいた):床框のすぐ下についている板畳
●小壁(こかべ):天井から床の間の面積に合わせて伸びた小さな壁
●落し掛け(おとしがけ):小壁の下にある横木
床の間とはとても小さなスペースですが、上記のようなさまざまな部位で構成され、日本らしさが詰まっていますね。
マイホームにおける床の間とはどのような種類がある?
次に床の間の種類を見ていきましょう。
●踏込み床(ふみこみどこ)
踏込み床とは、畳の一部分だけフローリングなどに変えた種類です。
素材が変わるだけで、床との高さは変わりません。
●本床(ほんどこ)
本床とは日本の伝統的な建築方法で作られた、代表的な床の間です。
日本家屋の多くで取り入れられている様式で、1度は目にしたことがあるでしょう。
●織部床(おりべどこ)
簡略的なタイプである織部床は、床板が省かれているので、掛け軸や絵画を廻縁に飾ります。
この織部床を導入している日本家屋も多いです。
●蹴込床(けこみどこ)
本床に比べ、蹴込床も簡易的な作りの床の間です。
床板の下に蹴込板と呼ばれる垂直な板が埋め込まれ、畳部分より1段高くしています。
●置き床(おきどこ)
置き床とは床板が移動するタイプの床の間です。
格式に重点を置くというより、目的に合わせて使いやすい空間を作るための種類といえます。
このようにマイホームにおける床の間にもさまざまな種類があり、その目的や使い方も多岐にわたります。
とくに移動可能な床板を設置する置き床は、近代的な仕様といえるでしょう。
マイホームにおける床の間の必要性とは
マイホームで床の間を導入する際、「その必要性とは?」と悩む方も多いかと思います。
導入しなければその分部屋を広く使えますし、どのような必要性があるのかわからないという方もいるでしょう。
しかし床の間は、以下のようなさまざまな目的や必要性を持っています。
身分の高い人やお客さんをもてなす「おもてなしの場所」
マイホームに導入される床の間は、畳の部分より少し高くなっているのが一般的です。
先述しましたが、そのスペースに掛け軸や絵画を飾ったり、骨董品や花瓶などを飾ったりします。
床の間の必要性や起源には諸説ありますが、床とはもともと「寝る場所」という意味を持っていました。
身分の高い人たちが寝る場所を1段高く設け、殿様などをもてなす場所にしていたのがはじまりと言われています。
そのためお客さんや殿様をおむかえするため、床の間は最上階の部屋にあるのが一般的でした。
自分より身分の高い人を床の間でおもてなししていたからです。
また身分の高い人たちの家だけでなく、一般的な家にも床の間はあったとされています。
マイホームだけでなく、旅館やホテルにある床の間には、キレイなお花や掛け軸が飾られているのを見たことがありませんか?
現在も「お客さんをおもてなしするための部屋」として、床の間は使用されているのです。
「マイホームの繁栄」を象徴する場所でもある
床の間の「床(とこ)」とは、「とこしえ=永遠」という意味も持っています。
そのため家の繁栄を象徴するものとして知られ、床の間に装飾することにより、自分の権威を演出していたのだそう。
また床の間に近い場所が上座とされ、格式の高い場所や神聖な場所として取り扱われてきました。
上司や年上の人は床の間を背にして座るのが望ましく、うえに乗ったり座ったりするのはマナー違反です。
収納スペースとして活用する人も!
最近では床の間をリフォームやDIYし、収納スペースとして活用する人もいます。
扉やカーテンをつけたり突っ張り棒を使ったり、使いやすいようカスタマイズするのが現代らしいですね。
仕事場所やペットのスペースとして
机やいすを置く余裕があれば、書斎にして仕事や作業スペースとしても活用できます。
キャットタワーを置いたり、ペットケージを置いたり、鳥かごを設置してペットスペースとしてもOKです。
物を飾るだけでなく、目的に合わせて使い方を変化できるのが床の間の持つ魅力といえます。
健康機具を置いて運動スペースに
運動不足になりがちな今、運動スペースとして活用する人も増えています。
ランニングマシンやぶら下がり機具など、収納場所に困るものでもそのまましまっておけて便利です。
マイホームにおける床の間のリフォームにかかる相場
マイホームの床の間は、収納スペースとしてリフォームすることが可能です。
和室に合わせて押入れにしたり、洋風の収納スペースにするためクローゼットにしたり、テイストやデザインも自由に決められます。
押入れにリフォームする場合
押入れにリフォームすると、ふすまの設置に2万円から4万円ほど、棚の取り付けに3万円から6万円程度が必要です。
ただし棚の数やふすまのデザインによって金額が異なります。
クローゼットにリフォームする場合
クローゼットにリフォームする場合は、枠と扉、ハンガーポールなどの設置が必要です。
15万円から20万円が目安で、押入れのリフォームより割高になるでしょう。
間接照明を取り入れる場合
間接照明を使ったライティングは、癒やしやリラックス空間を作る際におすすめです。
ライトを交換するだけでなく、スタンドライトを導入してもオシャレでしょう。
電気工事代として、5,000円前後(照明代金は別途)かかります。
照明を使ったリフォームは、大掛かりな工事が不要で手軽にできますね。
棚板を使った見える収納にする場合
押入れやクローゼットのように扉をつけなくてよければ、棚板を使ったリフォームがおすすめです。
床の間の床から天井まで棚板を使った場合、3万円から8万円ほどが必要になるでしょう。
おもてなしの場所として使わないのであれば、コストをかけずにリフォームできます。
ワークスペースにする場合
仕事や作業スペースにするため、カウンターを設置するだけなら1万円から5万円でリフォームできます。
ただし壁を補強したり、撤去する部材があったりする場合は別途費用がかかるので注意が必要です。
まとめ
この記事ではマイホームにおける床の間とはどのようなものなのか、必要性やリフォーム時の価格相場を見ていきました。
神聖な場所として取り扱われてきた床の間ですが、現在は収納スペースとして使うなど、必要性や目的も多様化してきています。
リフォーム時の価格相場をぜひおさえていただき、上手に活用してみてください。
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