家や物件は、一生に一度あるかないかの大きな買い物であり、簡単に何度も買い替えができるものではないため、後悔や失敗はしたくないものです。
そのため、家を購入するときは、事前の調査がとても重要なポイントになります。
新築分譲物件には、完成済み物件と、未完成物件とがあることをご存知ですか?
この記事では、完成済み物件とは、どんな状態の物件なのか、また、そうでない物件と何がどう違うのかについて説明します。
完成済み物件のメリットや、下見時のポイントも紹介しますので、新築物件をお探し中の方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
新築の分譲物件には、完成済み物件と、未完成物件とがあります。
まずはそれぞれの違いについて、説明していきます。
完成済み物件とは、その名の通り、購入時には、すでに建物の建築が完了している状態の物件のことです。
完成済み物件は、手続きさえ終わってしまえば、購入後にすぐに入居できるため、引っ越しのタイミングと同時に、新築の住宅に入居することができます。
完成済み物件とは、反対にあたるのが、未完成物件です。
未完成物件とは、建物の建築がまだ着工前であったり、工事中であったりと、物件購入の時点で、まだ建物の建築が完成していない物件のことです。
完成済み物件は、新居への入居を急いでいる人にぴったりで、おすすめです。
また、最近は、完成済み物件の人気が高くなっており、さまざまな選択肢の中から、好みの物件を選べるようにもなっています。
完成済み物件は、条件のいい物件も多く、場合によってはなんらかの特典が付けられることもあり、新築の分譲物件を購入する人の間で、注目されています。
完成済み物件とは反対の物件が、未完成物件です。
未完成物件とは、物件を購入した時点で、まだ住宅が完成していない状態の物件のことです。
未完成物件とは、住宅建築の着工が、まだ開始されていない状態や、工事がはじまっていても、まだ途中の段階である物件になります。
少し前までは、未完成物件は、「青田売り」といわれ、新築の分譲住宅を購入する場合は、未完成物件を購入することが一般的でした。
未完成物件の場合、物件が完成する前に契約を結ぶため、トラブルを回避するために宅地建物取引業法では、さまざまな規定を定めています。
不動産会社は、契約前の重要事項説明時に、物件が完了したときの形状や状態などについて、詳しく記載した書面を交付のうえ、説明しなければならないなどの規定があります。
最近、新築物件を購入するときに注目を集めている完成済み物件ですが、なぜその人気が高まっているのでしょうか?
その理由は、完成済み物件には、さまざまなメリットがあるからといえます。
完成済み物件を選ぶメリットについてみていきましょう。
・実物の確認ができる
完成済み物件の大きなメリットは、住宅そのものの実物を見て、選ぶことができることでしょう。
完成済み物件は、すでに建築が完了しているため、住宅の中を隅々までチェックすることができるのです。
家具のレイアウトを考えたり、生活の動線を確認したりすることができ、実際に住んだときのイメージが湧きやすくなります。
未完成物件の場合、図面だけでの確認となってしまうため、どうしてもイメージしにくくなります。
完成済み物件なら、想像していた住宅と違うなんていうことがなく、安心できます。
・選択肢が多い
完成済み物件の人気はますます高くなっており、物件の数が多く、さまざまな選択肢の中から選ぶことができるのも、メリットです。
とくに年明けから、3月ごろに物件の完成や引き渡しを設定している会社が多く、この時期には、たくさんの物件が市場に出回ります。
4月から、新生活をスタートさせるファミリーにもぴったりといえますね。
・すぐに入居できる
完成済み物件は、購入後すぐに入居できるのも魅力です。
未完成物件の場合は、住宅が完成するまでの間、新居に入居することができず、それまでは現在入居している住宅の家賃を支払わなければなりません。
そのため、無駄な費用がかかってしまいます。
完成済み物件であれば、すぐに入居できるため、住宅資金に無駄がなく、賢い選択であるといえます。
・現在の金利で資金計画が可能
物件の引き渡し時に、住宅ローンの金利が適用されます。
完成済み物件であれば、住宅を購入してから、引き渡しまでの期間が短く、金利が大きく変動する可能性は低く、資金計画に、影響を及ぼすことが少なくなります。
未完成物件の場合、建物が未完成であるため、引き渡しが数年後になります。
その間に、現在の金利よりも、大幅に金利がアップしてしまう可能性もあります。
金利が大きく変わってしまうと、資金計画が狂ってしまうこともあるでしょう。
・周辺の状況も確認できる
完成済み物件では、周辺の状況もしっかりチェックすることができ、安心です。
とくに一戸建ての場合、隣の家の窓の位置が気になります。
日当たりの良さや、周囲の騒音、近隣にどんな人が住んでいるのかなども、確認することができます。
未完成物件だと、このような細かなチェックはまったく行うことができません。
完成済み物件を選ぶときは、下見をしっかりと行うことが、とても重要なポイントです。
完成済み物件の下見を行うときに、チェックしておきたいポイントを確認しておきましょう。
しっかり下見を行うためには、持ち物を準備して行くのがおすすめです。
まず、物件の図面です。図面と実物に違いがないかなど、チェックできます。
ほかには、カメラ、筆記用具、メジャー、方位磁石、懐中電灯、設置したい家具の寸法などを持参しておくと、イメージが湧きやすくなり、おすすめです。
スマホで、お部屋全体の動画を撮影しておくと、あとでどんな部屋だったか思い出しやすくなります。
・日当たりのよさ
図面だけでは確認しづらいのが日当たりです。
南向きであっても、向かいに建物があれば、日当たりは悪くなります。
・部屋の傾き
見た目だけではわかりにくい部屋の傾きは、ビー玉を転がしてチェックしてみましょう。
最近は、スマホのアプリで、部屋の傾きがチェックできるものもあります。
・設備の動作確認
インターホン、水道の蛇口、トイレ、シャワー、コンロなどの設備は、できれば実際に動作させて、異常がないか確認しましょう。
・遮音性の高さ
部屋の生活音が上下・左右からどれだけ聞こえてくるのか、確認しておきましょう。
壁を叩いてみて、しっかり中身が詰まっているような音が返ってくるか、チェックするのもおすすめです。
・搬入経路の広さ
搬入経路に十分な広さがあるのかも、下見時の重要なチェックポイント。
搬入経路が狭いと、家具を入れるのが大変になり、クレーンや吊り作業が必要となってしまい、高額な費用がかかってしまいます。
玄関から、部屋の間口、階段の幅、エレベータまで、しっかりとメジャーで測っておきましょう。
・ニオイや汚れがないか
部屋の中に、イヤなニオイがしないかも確認しておきましょう。
湿気がこもりがちな、下駄箱や浴室だけでなく、クローゼットや押入れの奥のニオイもチェックして、カビのニオイがしないかチェックしてください。
少しでもカビのニオイがするようであれば、カビが発生する可能性が高く、要注意!
下水道のニオイや、周辺の飲食店のニオイが部屋に入ってこないかなども、チェックしておくと安心です。
また、フローリングや壁に傷や汚れがないかも確認しましょう。
気になる傷や汚れは、写真撮影し、入居前に相談しておくと安心です。
新築分譲物件をお探しであれば、完成済み物件がおすすめです!
完成済み物件には、未完成物件にはない、さまざまなメリットがあります。
気になる完成済み物件があれば、ぜひ下見を行ってみましょう。