妊婦さんの無事の出産を願って神社・寺社にお参りする「戌(いぬ)の日」。
妊娠して初めて「戌(いぬ)の日」という言葉を知った方も多いかもしれません。
「戌(いぬ)の日」って具体的に何をするのでしょうか?
また大都市の東京23区でも、安産祈願ができる神社・寺社はあるのか気になります。
東京23区で迎える「戌(いぬ)の日」について詳しくご案内します!
「戌(いぬ)の日」は、赤ちゃんを授かって妊娠5か月目に入り最初に迎える「戌(いぬ)」の日に、安産祈願のお参りを神社・寺社にする日本の古き良き風習のひとつです。
戌(いぬ)、つまり犬はお産が軽くて一度にたくさん赤ちゃんを産むことに由来しています。
安産の象徴とされる犬にあやかり、妊婦さんと赤ちゃんの無事を神社・寺社にて願うのですね。
戌の日は「帯祝い」と呼ばれることも。
帯とは、妊婦さんがお腹に巻く布のことで、「岩田帯」と呼ばれることもあります。
お腹が大きくなってくると不安定になるため、しっかりお腹に帯を巻いて固定し、またお腹が冷えないように保温するために巻きます。
正式には紅白の絹で織られた帯を巻きますが、現代では白いさらしの布を巻くことが主流です。
また最近ではさらしではなく、腹巻きのようになったものや、ベルトタイプなど、使いやすいものを選ばれる方も。
神社・寺社での安産祈願のときだけでなく、そのあとも使えるものを選ぶとよいですね。
戌(いぬ)の日には、安産祈願にご利益があるといわれている神社・寺社を参拝し、持参した腹帯と一緒にお祓いや祈祷をしていただくのが基本の流れ。
そして腹帯を受け取りお腹に巻きます。
実際には神社・寺社などでは受け取るだけで、その場では巻かないことが多いようです。
その後家の家族が揃って、お祝い膳を囲みます。
こちらも現代では、ご夫婦だけでレストランなどで手軽に済ませることが多いようです。
戌(いぬ)の日に神社・寺社おこなうとされている安産祈願ですが、必ずしも戌(いぬ)の日に行わなければならないというわけではありません。
妊婦さんの体調にあわせて、無理をしないのがいちばんです。
ご両家のお食事会なども計画するために、都合に合わせて週末に安産祈願をおこなうご家庭もあります。
また東京23区内にある有名な神社・寺社では、戌(いぬ)の日が大安や週末と重なると、大変混み合う日も。
そのためあえて戌(いぬ)の日を避けて安産祈願をおこなうというのもよい選択です。
2020年の戌の日は以下のとおりです。
1月 8日(水)先勝・20日(月)先勝
2月 1日(土)友引・13日(水)友引・25日(火)先負
3月 8日(日)先負・20日(金・祝日)先負
4月 1日(水)大安・13日(月)大安・25日(土)赤口
5月 7日(木)赤口・19日(火)赤口・31日(日)赤口
6月 12日(金)赤口・24日(水)友引
7月 6日(月)友引・18日(土)友引・30日(木)先負
8月 11日(火・祝)先負・23日(日)大安
9月 4日(金)大安・16日(水)大安・28日(月)先勝
10月 10日(土)先勝・22日(木)友引
11月 3日(火・祝)友引・15日(日)仏滅・27日(金)仏滅
12月 9日(水)仏滅・21日(月)大安
それでは次に東京23区内で安産祈願におすすめの神社・寺社をご紹介していきます。
まずは東京23区内でも、目黒区と世田谷区にある、中目黒八幡神社と駒繋(こまつなぎ)神社のご紹介です!
中目黒八幡神社は、東京23区内目黒区の閑静な住宅地にある神社です。
創建に関しては、資料が消失しまっているため、詳しいことはわかっていません。
鳥居をくぐると国歌にも登場する「さざれ石」と、その向かいには水場があります。
安産祈願では宮司さまに祈祷をしていただき、お札や破魔矢、お神酒やお守りなどをいただいて終了です。
住所:東京都目黒区中目黒3丁目10−5
TEL:03-3712-5507
アクセス:東急東横線・東京メトロ日比谷線「中目黒駅」 徒歩7分
駒繋神社は、東京23区のうち世田谷区にある神社です。
今から950年以上前には出雲大社の御分霊を勧請し、守護神としてお祭りしていたのではと考えられている由緒正しい神社。
安産祈願のご祈祷は完全予約制のため、日取りを決めたら早めに予約するようにしましょう。
ご祈願の時間は、およそ30分。
10分前までには手水で清め、本殿に向かいましょう。
腹帯については、神社では用意していないため、自身で選んだ使いやすいものを持っていって、一緒にお祓いをしてもらいます。
社殿は冷暖房が完備されているので、夏の暑い日や冬の寒い日でも安心です。
住所:東京都世田谷区下馬4-27-26
TEL:03-3414-8369
アクセス:渋谷駅より東急バス 渋32~34に乗車「下馬1丁目」下車、徒歩5分 「駒繫神社」下車、徒歩3分
東急東横線 祐天寺駅西口から徒歩15分
東急田園都市線 三軒茶屋駅から徒歩20分
それでは次に、東京23区内、港区と渋谷区でおすすめの寺社、「代々木八幡宮」と「増上寺」をご紹介します!
代々木八幡宮は、東京23区内渋谷区にある、鎌倉時代に創始されたと言われている八幡宮。
主祭神である応神天皇の母上が、安産の神様と言われる神功皇后であることから、安産にご利益があるとして安産祈願に人気の神宮です。
代々木八幡宮でも、ひと組ずつの祈祷を予約制で行っているので、日にちを決めたら事前に予約するようにしましょう。
腹帯は持ち込んで祈祷してもらいます。
受け付け時にお渡ししてお祓いしてもらうようにしましょう。
安産祈願が終わったら、近くにある代々木公園を散歩するのも気持ちがよくておすすめです。
住所:東京都渋谷区代々木5-1-1
TEL:03-3466-2012
アクセス:小田急線「代々木八幡駅」下車、徒歩5分
東京メトロ千代田線「代々木公園駅」
代々木上原寄り出口より5分
増上寺は東京23区のうち港区にあり、浄土宗の七大本山のひとつとされる、由緒正しいお寺です。
大門をくぐると、大殿本堂を中心とした広い敷地にさまざまな建物が佇んでいます。
増上寺では安産祈願だけではなく、ほかのご祈祷の方と一緒のご祈祷になることも。
各種ご祈祷は、予約不要のため「安国殿」で直接受け付けています。
戌の(いぬ)の日でなくても構いません。
1日に4回祈祷が行われ、時間の20分前までに受付を行ないますが、時間などは事前に電話で確認するようにしてください。
腹帯についても、増上寺で用意はしていないため、自身で用意して持参し、一緒にお祓いをしていただきます。
お参りが終わったあとは、東京タワーや芝公園に立ち寄るのもおすすめです!
住所:東京都港区芝公園4-7-35
TEL:03-3432-1431
アクセス: JR線・東京モノレール 浜松町駅から徒歩10分
東京23区内という都心である目黒区や世田谷区、また港区や渋谷区でも安産祈願ができる神社や寺社はあるのですね。
今も昔も、都会も田舎も、妊婦が無事に赤ちゃんを出産し、健やかに育っていくのを願う気持ちは変わりません。
東京23区内にマイホームを構え、新しい家族を迎えることになったときには、今回ご紹介した神社や寺社に、家族で安産祈願に出向いてください。