ご近所トラブルや税金の納付義務など、空き家を長期間放置するとさまざまなデメリットを引き起こします。
たとえば相続した空き家に多い事例として、遠方に家があるため管理が行き届かず、つい放置してしまうことが挙げられます。
空き家の状態が悪いと「特定空家」に指定されて税金が最大4.2倍にまで上がってしまうため、売却など早めの対策が必要です。
この記事では放置された空き家のデメリットやかかる税金、売却方法についてご紹介します。
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弊社へのお問い合わせはこちら空き家を放置するデメリットとは
空き家の放置は百害あって一利なしと言えるほどにデメリットが多いです。
税金の納付義務が継続して発生するといった金銭的なもの以外にも、近隣の迷惑になったり中古物件としての売却が難しくなるなど、放置期間が長いほどデメリットが増えていきます。
しかし空き家のデメリットは、適切に管理していれば避けられるものがほとんどです。
対策を知って、事前にトラブルを防ぎましょう。
デメリット1:老朽化し資産価値が落ちる
人が住んでいる家と空き家では、住宅の劣化する早さが異なります。
空き家は誰も出入りしないため湿気が溜まりやすく、カビや害虫が発生しやすい状態になります。
屋根や外壁などもメンテナンスされていなければ、塗装がはがれて内部まで湿気が浸透してさらに劣化していくでしょう。
住宅の基礎部分まで浸食してしまうと、いざ修繕するタイミングで多額の費用がかかることも予想されます。
また、長期間放置された空き家は基礎部分が傷んでいる可能性が高く、地震や台風などの災害時に倒壊することがあるため、定期的なメンテナンスが必要です。
デメリット2:犯罪の温床になりやすい
放置された空き家は放火の標的にもされやすく、木材が腐っていたり雑草が伸びている状態で火事が起きてしまうと、近隣まで延焼する可能性が考えられます。
不審火だけでなく、不法侵入や犯罪の拠点として利用されるなど、犯罪の温床になりやすいことも長く放置された空き家の特徴です。
一般的な住宅では倒壊や火災で近隣に被害が及んでも、失火責任法により、原則所有者には損害賠償責任はありません。
しかし長期間放置された空き家の場合は、適切な管理をしていれば防げた被害であるとして、所有者が損害賠償責任を負うことになります。
このようなデメリットは、空き家を適切に管理していれば起こりにくくなるため、しっかり管理されていることが外からでもわかるようにすることがポイントです。
デメリット3:近隣トラブルが起こりやすい
放置された空き家は、害獣や害虫が住み着きやすい環境です。
周囲の景観を損ねるだけでなく、害獣が原因で悪臭が発生したりハチの巣が作られてしまっては、近隣に住む方を不安にさせてしまいます。
また、庭の枝や草が隣家まで伸びてしまったり、放火や不法投棄など犯罪の温床になりかねないことから、空き家の放置は近隣トラブルの元といえるでしょう。
空き家を放置した際にかかる税金
誰も住んでいない空き家でも、住んでいる家と同じく固定資産税や都市計画税がかかります。
固定資産税の計算方法は「固定資産税評価額×1/6×1.4%」です。
都市計画税の計算方法は「固定資産税評価額×1/3×0.3%」で、どちらも居住用住宅と変わりません。
この1/6や1/3は住宅用地にかかる減税措置の「特例率」で、空き家にも適用されます。
空き家は所有するだけでも税金がかかりますが、相続した際や売却をする際にも別の税金が発生します。
相続時には相続税や名義変更の登録免許税がかかり、売却時には譲渡所得に対する所得税と住民税がかかります。
相続や売却で発生する税金の支払いは一度きりですが、固定資産税や都市計画税は空き家を所有している限り毎年納める必要があるため、注意が必要です。
「特定空家」の指定に要注意
固定資産税や都市計画税の減税措置である特例率は、「特定空家」に指定されると適用されません。
固定資産税の場合は1/6の特例率がなくなるため、単純計算では税金が6倍になるように見えてしまいます。
実際に納付する金額は最大で4.2倍ですが、都市計画税も減額されず毎年の負担がさらに重くなるでしょう。
特定空家は行政による調査を経てから指定され、そのまま放置すると過料が発生したり行政代執行により解体される可能性もあります。
ただし特定空家に指定されても、原因となる部分を改善することで解除されます。
「特定空家」に指定されないためにすること
上記のとおり、特定空家に指定されると、税金面で良いことはありません。
特定空家の定義は、空き家等対策特別措置法で定められており、「放置が続けば保安上危険な状態になるおそれや著しく景観を損なっている状態」の空き家を指します。
たとえば倒壊の危険があるだけでなく、ドアや窓の施錠をせず簡単に侵入できる状態になっていたり、害獣や害虫が発生していることなども特定空家に指定される可能性を高めてしまいます。
基本的な管理が行き届いている空き家ならば指定されることはないため、管理が難しい方は売却したり管理サービスの依頼などがおすすめです。
放置した空き家を売却する方法
空き家を売却するには、「古家付き土地」とするか「更地」にするかの二択がおすすめです。
空き家の築年数がそこまで経っておらず比較的きれいな状態であれば、そのまま中古物件として売却するほうが、高値での売却が期待できます。
しかし、長期間放置された空き家を中古物件として売却するには大規模な修繕が必要になることも多いため、結果的に損してしまうことがあります。
簡易的なリフォームで快適に住める状態になるのであれば、売却前に施工することで売れやすくなるでしょう。
売却方法1:古家付き土地として売却
築20年を過ぎた家は建物の価値がほぼなくなってしまうため、最初から古家付き土地として土地をメインにして売り出す方法がおすすめです。
空き家をリノベーションして住めるようにしたり解体したりなど、どう活用するかは購入者の自由です。
木造建築で築20年を過ぎていても人は住めるため、中古物件として売るか、古家付き土地として売るか、どちらが良いかは空き家の状態を見て判断しましょう。
空き家の売却にお悩みであれば、ぜひ弊社にお問い合わせください。
売却方法2:更地として売却
放置された期間が長く、リノベーションに多額の費用がかかることが予想されたり、これ以上空き家の管理ができないという場合は、更地にして売却することをおすすめします。
購入者にとっては解体費用がかからない上に活用の自由度が高いため、比較的買い手が付きやすく、古家付き土地で売り出すよりも高額で売却できる可能性も高くなります。
また、更地にすれば売れない間の空き家の管理も必要ありません。
しかし、更地にすると土地にかかる税金の軽減措置が受けられない点がデメリットです。
建物がある状態よりも土地だけの状態のほうが固定資産税や都市計画税が高いため、更地にする場合は空き家を解体して短期間で売却することが理想です。
また築年数の古い住宅は、土地が現在の法律に適合していない可能性もあります。
現在の法律で再建築不可とされる土地は、新築を建てるために土地の整備から始めなくてはなりません。
古家付き土地でも更地でも、短期間で売却を完了させるほうが良いですが、どちらとして売り出すかに関しては慎重な判断が必要です。
古家付き土地と更地のどちらで売るかでお悩みならば、「古家付き土地・更地渡し可能」などの売却方法でも良いでしょう。
税金の特例率もそのままで、買い手も早く見つかりやすい方法です。
まとめ
空き家を放置することにはさまざまなデメリットがあり、場合によっては取り返しのつかない問題になってしまうこともあります。
税金がかかるだけでなく近隣の迷惑になることも考えられるため、残しておく理由がないならばできるだけ早く売却することをおすすめします。
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