注文住宅を建てる際、土地から購入し住宅ローンを組みたいけれど、どのように進めるべきか分からないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、注文住宅購入時の住宅ローン手続きの流れや仕組みについて解説します。
「何から始めて、いつ住宅ローンを申し込むの?」「自己資金も必要なの?」といった疑問をお持ちの方は、ぜひ目を通してみてください。
\お気軽にご相談ください!/
弊社へのお問い合わせはこちら注文住宅の住宅ローン手続きの流れとは?
ここでは注文住宅を建てる際に必要な住宅ローンの流れを6段階に分けて解説します。
①土地の購入と住宅ローン事前審査
一般的に、注文住宅を建てる場合は土地探しから始まります。
気に入った土地が見つかれば土地の購入を申し込み、土地の重要事項の説明を受けます。
この段階で仮プランと概算見積もりを出してもらい、住宅ローンの事前審査を申し込みましょう。
審査結果が出るまでに1週間ほどかかります。
②土地売買契約および建物請負工事契約
住宅ローンの事前審査が通過したら、いよいよ契約となります。
「建物請負工事契約」とは、建築会社に対し支払いを約束すると同時に、建築会社は建物の完成を約束するといった契約です。
またこのタイミングで手付金(土地価格の5〜10%)の支払いが発生します。
仮に契約を結んだ後に、買主側の都合で契約をキャンセルしたいとなった場合、手付金を放棄することが条件となります。
そうなると多額のお金を無駄にすることになるため、契約前に本当にこの土地で良いのか慎重に検討しておきましょう。
③住宅ローン本審査
住宅ローンの本審査は、結果が出るまでに2〜3週間ほどかかります。
なぜなら本審査は、信用保証会社により厳密な審査がおこなわれるためです。
本審査では、工事請負契約書や建築確認済証を提出する必要があります。
④住宅ローン契約〜土地の引渡し
住宅ローンの本審査が通過したら契約に進み、土地の引渡しをおこないます。
なお、このタイミングで残りの土地代金を支払う必要がありますが、住宅ローンの融資実行は建物が完成した時点です。
つまりここで支払う土地代金は、預貯金などから準備する必要があります。
しかし「土地代を払えるほどの手持ちがない!」という方もいるでしょう。
そんなときのために「つなぎ融資」や「ローン2本立て」といった選択肢が用意されています。
「つなぎ融資」や「ローン2本立て」については後ほどご紹介します。
⑤建物の工事着工〜棟上げ
土地の引渡し完了後、いよいよ建物工事がスタートします。
地盤調査や改良、基礎工事がおこなわれます。
さらにここで、着工金として工務店やハウスメーカーへ代金を支払う必要があります。
着工金の相場は工事費用の30%程度です。
工事が進み、棟上げまでくると、中間金が必要となります。
中間金も着工金と同様、相場は工事費用の30%程度です。
⑥建物が完成!残代金の支払いと融資実行
このタイミングでやっと、金融機関にて住宅ローンの融資が実行されます。
そこから残りの建物代金を支払った後に、建物の引渡しが完了します。
上記の流れを見てもわかるように、注文住宅の場合は建物が完成した後に融資実行となるため、その間に発生する「手付金」「土地代」「工事着工金」「中間金」といった費用を用意しておかなければなりません。
それに対し、建売住宅は建物が建った状態で購入するため、注文住宅のように複数回に渡っての支払いがないといった違いがあります。
注文住宅で利用できる「2本立ての住宅ローン」とは?
先ほど解説したように、注文住宅を建てる際は、住宅ローン融資のタイミングが建物完成時であることから、合間に必要となる代金を準備しておく必要があります。
そうはいっても「こんなに手持ちがない」「貯金がなくなり生活が苦しくなる」といった方も多いのではないでしょうか。
そんなときのために「つなぎ融資」「2本立ての住宅ローン」を利用するといった選択肢があります。
まずは「2本立ての住宅ローン」について解説します。
2本立てという名称のように、土地と建物それぞれで住宅ローンを組む方法です。
原則、住宅ローンを使い土地のみの購入はできませんが、建物の建築費用とセットであれば利用できるといった特徴があります。
また一般的な住宅ローンと同じ金利であるため、高い利息を払わずに土地代金が支払えるメリットもあります。
融資実行のタイミングは以下を参考にしてください。
●1回目の融資実行:土地の引渡し時
●2回目の融資実行:建物完成時
つまり、本来であれば土地の残代金は自己資金として用意しなければならなかったところを、住宅ローンで支払えるということです。
ただし土地の引渡しまでに必要な資金は自分で用意する必要があります。
住宅ローンの利用が可能となることで、土地代金という大きな金額を用意する負担が軽減されます。
「2本立ての住宅ローン」の注意点
ここで2つの注意点をご紹介します。
手続きが2回必要
土地と建物の申し込みが別々になるため、手続きや書類の準備が2回必要となります。
また手数料も倍になると覚えておきましょう。
家賃と融資に対する支払いが同時になる
土地の引渡し時に融資が実行されると、同時に返済もスタートします。
つまり建物が完成しそこに住み始めるまでの間、融資の返済と現在の住まいに対する家賃を同時に支払わなければならないのです。
以上の点も理解したうえで、余裕をもった返済ができるかどうか慎重に検討する必要があります。
注文住宅の住宅ローンで利用できる「つなぎ融資」とは?
「十分な貯金額が用意できなくても、注文住宅を建てたい!」といった場合、もう一つの選択肢として考えたいのが「つなぎ融資」です。
つなぎ融資とは、融資が実行されるまでの間に必要な「土地代金」「着工金」「中間金」などに充てる融資を一時的に受けることです。
建物の引渡しが完了するまでは利息のみを支払い、建物の引渡し後に住宅ローンでまとめて返済するといった仕組みです。
条件を満たせば土地の購入代金から利用できるため、自己資金として用意するお金を減らせるといったメリットもあります。
「つなぎ融資」の注意点
つなぎ融資を利用するにあたり、注意しなければならない点を3つご紹介します。
金利が高めに設定されている
現在の住宅ローンは、変動金利であれば0.3~1.2%と低めの設定です。
しかしつなぎ融資は金利が約2〜3%と高めで、その分利息も高くなってしまいます。
借り入れが長期間となると負担がかかるため、借り入れは短期間で済ませましょう。
住宅ローン控除は対象外
確定申告することにより、年末時点のローン残高1%が所得税から控除される「住宅ローン控除」。
節税効果などもあり、住宅ローンを組むメリットとも言われていますが、つなぎ融資分は控除の適用がされないため注意が必要です。
諸費用がかかる
住宅ローンとは別に、つなぎ融資に対しても、印紙代や事務手数料などの諸費用がかかります。
原則、諸費用は自己資金となるため、あとで慌てないためにも諸費用の算出は事前におこなっておきましょう。
まとめ
注文住宅を建てる際に必要な住宅ローンの流れや支払いのタイミングは、建売住宅とは違い、少々複雑です。
自己資金の用意も必要となってくるため、諸費用含め土地と建物に対する支払いが「いつ」「どれだけ」必要か明確にし、無理なく返済できるような資金計画を立てましょう。
また十分な自己資金が用意できない場合の選択肢として「2本立ての住宅ローン」と「つなぎ融資」がありますが、それぞれにメリット・デメリットが存在することを理解したうえで、自分にあったローンを選ぶことが大切です。
\お気軽にご相談ください!/
弊社へのお問い合わせはこちら