これから長い年月を過ごすための住まいを設計する注文住宅、快適さは特に重要となって来ますが、フローリングの素材も実は大きく影響します。
高温多湿な日本の気候におすすめなのは、天然木の質感が人気で魅力的な無垢材フローリングです。
今回はこの無垢材フローリングと複合(合板)フローリングの違い、無垢材にするメリット、デメリットについてご紹介していきます。
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弊社へのお問い合わせはこちら注文住宅の無垢材フローリングと複合(合板)フローリングの違いとは
住宅に使用される木質フローリングは、無垢材フローリングと複合(合板)の2種類の材質が存在します。
2種類の違いは天然の木材を切り出して製造する方法と、複合(合板)を機材にさまざまな素材を張り付けて製造します。
加工を施していない木や、縦継ぎや大きなパーツを組み合わせたものなどが無垢と呼ばれており、無垢材はこうした天然の木を切り出して製造されます。
この無垢材を使用したフローリングは、天然素材の木材を原材料としているので、複合(合板)では出せない木の質感、風格があるのが魅力です。
一方で複合(合板)フローリングは複数ある合板を張り合わせ、その表面に天然木の薄板やシートを貼り付けます。
無垢フローリングに比べて木の質感は見劣りしてしまうものの、豊富なバリエーションが存在し、部屋の雰囲気に合わせやすいというのが特徴です。
複合(合板)に関しては無垢材フローリングに比べて木の質感は落ち、踏み心地も少し硬くなります。
無垢材フローリングと複合(合板)の違いは品質だけではなく、価格帯も差があります。
無垢材は手間もかかり加工に技術も必要なうえ、さらに原材料に使っている木材によっても価格が変動します。
切り出した木材を選定する段階で発生数する無垢材のグレードは、その無垢材の品質については勿論、価格帯にも大きな影響を与えます。
無垢材と比較して複合(合板)はある程度量産できることから、価格も品質も均一です。
そしてこの複合(合板)は挽板、突板、シートと3種類のタイプが存在し、それぞれに特徴があります。
挽板タイプは表面の化粧部分に2~3ミリ程度の無垢材を使っていて、見た感じも無垢材とほぼ変わらない程です。
複合(合板)なので無垢材と異なり、膨張や収縮といった変化も少ないので、寸法安定性に優れているのが特徴です。
突板タイプは表層部分に0.2~0.3ミリほどの薄くスライスされた無垢材が貼られています。
木の質感は挽板タイプより劣るものの、寸法安定性に優れ、さらに施工性も高いので、使い勝手が良いのが特徴です。
シートタイプは複合(合板)の上から木材の模様がプリントされたシートが接着されていますが、最近のプリント技術により、見た目が無垢材に近いリアルなものも作成できるようになりました。
こうした印刷技術の向上は見た目だけではなく質感にも影響しており、無垢材に近い質感も実現することが可能です。
無垢材フローリングは天然もので木の質感と性質を利用し楽しめる特徴、複合(合板)は人工的でも加工がしやすく部屋に合わせやすいという違いがあります。
その上複合(合板)もさらに3種類存在し、それぞれ特徴が存在していますので、無垢材と複合(合板)とのフローリングの種類による質感や機能性は異なります。
こうした違いを把握しておけば、注文住宅で快適な部屋を設計するときに、どんな素材が良いのかおおよその検討をつけることができます。
注文住宅を無垢材フローリングにするメリット
施工もしやすく色味やデザインが自在に変更できる複合(合板)も魅力的ですが、無垢材フローリングにも多くのメリットが存在します。
まず一番にあげられる大きなメリットは、無垢材フローリングに関しては複合(合板)とは異なり、化学接着剤などを使用していませんので、小さなお子さまが居ても安心です。
そしてなにより複合(合板)にはない天然木が持つ独特の自然な質感は無垢材フローリングにしか出せず、経年による色味の変化が楽しめるのも魅力的です。
機能面では断熱効果があるので、冬場の寒い日でもフローリングが冷たくなり過ぎず、ほんのり暖かい状態になるので、部屋が冷えすぎません。
本来断熱性はそこまで高くないものの、熱伝導率は複合(合板)に比べて低いので、冷たい温度が伝わり難いといった仕組みです。
さらに無垢材フローリングには高温多湿な日本の気候にマッチしている、調湿作用も備わっていることも忘れてはいけません。
夏、気温が高くても無垢フローリングの上はさらさらとして不快感が無く、湿度が高くても快適な床を維持することが可能となっています。
調湿作用は湿気だけではなく、乾燥もしっかり防ぎますので、冬場の急激な乾燥が引き起こす体の不調などを防ぐことも可能です。
急激な気温と湿度の変化に強く、室内を快適に保ちやすい、魅力的な木の質感と香りを楽しめるだけでなく、経年とともに味わいが増していく経年美も実感できるのが無垢材です。
日本の気候は高温多湿に加え、四季が存在し夏場は気温が高く冬には乾燥して気温が下がり寒い日が続きます。
特に無垢材の心地よさや質感は複合(合板)にはない魅力ですので、これから注文住宅を検討しているのなら、リビングや人の集まる部屋のフローリングを無垢材にしてみるのも良いでしょう。
注文住宅なら非常に長い期間その家に住むことになりますので、快適に過ごしつつ経年による木の質感の変化を楽しめる無垢材を使用してみるのも良さそうです。
注文住宅を無垢材フローリングにするデメリット
無垢材は天然素材がゆえにあるデメリットも存在していますので、注文住宅で無垢材の使用を検討しているのであれば、デメリットの部分もしっかり把握しておきましょう。
まず一つめのデメリットは、なんといっても木なので水に弱いという点です。
表面をある程度塗装していても水には弱いので、木の質感をそのまま楽しもうと思って無塗装の物ならなおさら水は天敵です。
食事をする場所で飲み物などをこぼしてしまったときにシミになりやすく、さらに濡れた場所を放置してしまうことで腐朽菌が繁殖するリスクが高まります。
さらに天然素材ゆえに硬さは複合(合板)には劣ります。
その硬すぎない踏み心地の良さがメリットでもあるのですが、これは同時に物を落としてしまったときなどに傷や凹みが発生しやすいということになります。
しかし無垢材フローリングは表面を削ることである程度傷を修復できるという特徴もあり、傷がついてしまっても直ぐに修繕できるのが嬉しいポイントです。
最後に無垢材が持つ調湿作用があるゆえに起こる、膨張と収縮です。
天然木は空気中の水分を吸収したり、木に溜まった水分を放出することで膨張したり収縮したりしてし、隙間や反りができてしまいます。
こうした木が持つ性質から発生するデメリットは、適切な処置をすることである程度は防ぐことができます。
これらのデメリットは無垢材ならではのデメリットですので、注文住宅で無垢材フローリングを検討している場合は、こうしたデメリットもあるというのを事前に把握しておきましょう。
まとめ
無垢材と複合(合板)では素材質感や価格に大きな差があり、複合(合板)については、加工がしやすくても無垢材が持つ天然の質感にはかないません。
注文住宅にする際にある程度予算をしっかり確保しているのでしたら、フローリングは適当にせずに無垢材も視野に入れてみましょう。
無垢材フローリングは質感が良く居心地がいいというのが最大のメリットですが、その快適な空間を作れる調湿作用や、断熱効果を持っています。
さらに香りもよく経年美も楽しめるので、長く快適に住む住宅にこそほしい素材ではあります。
しかし無垢材には天然素材故の変形などのデメリットも存在しています。
デメリットもしっかりと把握して、これから建築する注文住宅にあった素材選びをこころがけましょう。
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