その眺望の良さや駅に近い立地、ゲストルームやフィットネスクラブなど充実した共有施設が魅力のタワーマンション。
都内では湾岸エリアのある江東区や港区、中央区、品川区にタワーマンションが集中しており、海や街の美しい景色を堪能できるのが魅力です。
首都圏を中心に人気のある物件ですが、じつはタワーマンションに厳密な定義はありません。
一般的には20階以上の住居用高層建築物をタワーマンションと呼んでいますが、その理由は建築基準法にあります。
60m以上の建物を「超高層建築物」と規定しており、60mはだいたい20階に相当するためです。
このタワーマンション、眺望や立地、設備の面で多くの魅力があり投資用として購入され成功する方もすくなくありません。
タワーマンションは一般的なマンションとは違い、その抜群の眺望や充実した設備、駅に近い立地の良さ、万全のセキュリティ、プライバシーが守られた空間など大きな魅力があります。
東京都内であれば港区や江東区、渋谷区、品川区などは交通アクセスもよく、これらエリアのタワーマンションは大変人気があります。
ではどれだけ人気があるのでしょうか?
たとえば永田町にある24階建てのタワーマンションは3億4800万円もの価格で販売されていますし、六本木にある39階建てのタワーマンションは約2億6800万円もの価格が設定されています。
タワーマンションでも低層階になると価格がグッと下がるので購入しやすくなりますが、投資用であればより眺望のよい高層階の方が成功しやすいでしょう。
麻布や六本木、飯田橋にあるタワーマンションも億越えの物件があり、これら物件を購入しようと思えばそれなりの資金が必要になります。
もちろん購入代金だけではなく、不動産登記費用(登録免許税、司法書士報酬)や火災保険料(地震保険料)、ローン手数料など諸経費もかかるため慎重に検討しなければなりません。
タワーマンションは一般的に20階以上の高層住宅をさしますが、約15階以上のマンションには非常用エレベーターの設置が義務付けられています。
また高さ100m以上の建物(30階以上)になると屋上にヘリポートを設置しなければならないという決まりもあり、設備や維持にかかる費用が増加。
また24時間専任担当者がトラブルに対応してくれるコンシェルジュを設置した物件、建物内部に温泉やジムが設置された物件などもありプレミアム感もアップします。
もちろんセキュリティもしっかりしていますが、その分、防犯カメラ設置や警備会社との契約など多くの経費がかかってしまいます。
また高層住宅は将来かかる修繕費が高くなると予想されており、タワーマンションは管理費、維持費ともに高額になり、投資用マンションとしての利回りを圧迫してしまうのです。
投資としてタワーマンションを購入するのであれば修繕費や維持費を計算しておくと失敗しにくくなります。
富裕層の間では「タワーマンションによる相続税節税(タワマン節税)」がブームになり、それがタワーマンションの販売を促進させる一要因にもなっていました。
このタワマン節税は、富裕層にとってどんな点が魅力的だったのでしょうか?
現金1億円を法定相続人1人(子供)で相続した場合、相続税は1,220万円となりかなり負担が重くなりますね。
ところが1億円のタワーマンションを購入すると、その部屋の財産評価基本通達によって評価されるため、通常1億円より低い金額で評価されます。
もしその部屋の価値が7,500万円と算定されれば、なんと相続税は580万円まで一気に下がり差額の640万円が節税できます。
この節税の差は大きいですし、相続後にタワーマンションを売却すれば相続人には現金が手に入りますし、高層階の部屋なら価格も大きく落ちないのでかなり有利です。
相続時に相続税算定の基準となり建物の評価ですが、じつは1階でも最上階でも階数に関係なく同じ金額をつかって評価します。
そのためより価値の高い最上階部分を購入するほど節税効果が高くなり、さらに売却時に高く売れるとあってタワマンの最上階が(節税対策として)富裕層に購入された…という背景もあります。
節税対策になるタワーマンションですが、もちろんやりすぎれば(不自然な購入や売却)税務署から目をつけられ調査が入ることもあるので注意しましょう。
2017年に固定資産税の税制改正がおこなわれました。
この税制改正は固定資産税に限定されたものなので、従来からある相続税の節税にはほぼ影響ありません。
では2017年の固定資産税の税制改正でなにが変わったのでしょうか?
改正前は固定資産税の算定にはマンションの床面積だけが基準になっており、階数は一切考慮されていませんでした。
ところが今は30階、40階建ての高層マンションがどんどん建設されており、昔の基準が当てはまらなくなってしまったのです。
現在の流れを考えて、固定資産税の算出に床面積だけではなく建物の高さも考慮しようという改正がおこなわれたのです。
その結果高層マンションの下層階よりも上層階の方がより高い固定資産税が課せられることになりました。
ただ固定資産税が増えたといっても、高層階に住む方の増税分は1割増した程度なので大きな差はありません。
2000年頃から徐々に始まったタワーマンションの建設ですが、2002年に都内湾岸エリアにタワーマンションが建ちはじめるとそれを皮切りに40階建ての物件が一気に増えていきました。
2010年になると都内湾岸エリア以外にも六本木や虎ノ門といった内陸エリア、さらに横浜市、川崎市、武蔵小杉、さいたま新都心エリア、船橋市、市川市など東京圏エリア、そして名古屋、大阪などにも続々とタワーマンションが建設されています。
これらタワーマンションはほかの建物に比べて圧倒的に高いため「住んでいるだけでステータス」になるのは間違いありません。
とくに最上階に住んでいると、江戸時代の城郭に住んでいるお殿様のような感覚になってしまいます。
タワーマンションの人気を支える要素には、駅に近いというポイントもあげられます。
タワーマンションは駅から徒歩で3~5分の場所に建設されることが多く、毎日の通勤・通学にかなり便利ですし、物件によっては駅と直通のものも。
防犯面でも有利ですし利便性が高いため、タワーマンションが発売されると多くの申し込みが殺到し抽選になるのは当然。
眺望やステータスだけではなく抜群の利便性もタワーマンションの大きな魅力なのです。
富裕層が住んでいるタワーマンションですから、セキュリティも二重・三重にかかっています。
窓は騒音を防ぐため二重窓になっており室内は静かですし、内廊下制を採用し誰がどの部屋に入っていったかが分からないようになっています。
エントランスにいる管理者は不審者がいないか常に監視していますし、各所に設置された防犯カメラが24時間見張っておりセキュリティは完璧。
とくにプライバシーを重視している方にとってタワーマンションは理想的な物件です。
タワーマンションは投資として人気があるのはもちろん、相続税対策としても富裕層が購入しており活況を呈しています。
素晴らしい眺望・高いセキュリティ・利便性・ステータスなど人々が求める要素が揃ったタワーマンションは、不動産投資先として優れています。
タワーマンションを購入し投資に成功するためには、価格はもちろんですがその立地を重視し、維持費や将来かかる修繕費を計算にいれておくのがおすすめです。