一戸建ての住宅で断熱性能を高めて「夏は涼しく、冬は暖かいマイホーム」にするためには、屋根や床だけでなく、窓の断熱性能も重要です。
窓は主に窓サッシと窓ガラスの2つのパーツから成り立っていて、断熱性能を高めるうえではどちらも軽視できません。
この記事では、これからマイホームを建てたいとお考えの方やリフォームをご検討中の方に向けて、断熱性能の観点から窓サッシや窓ガラスを比較してご紹介します。
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弊社へのお問い合わせはこちら窓の断熱性能の比較①アルミサッシ
窓サッシとは、窓枠や窓の鍵の部分など、窓ガラスをはめ込む部分を指します。
窓ガラスほど面積は大きくないものの、窓サッシの断熱性能が低いと結露の原因にもなるなど、窓サッシの断熱性能も重要です。
まずは、日本の住宅で一般的に使われているアルミサッシの特徴をご紹介します。
アルミサッシのメリット
アルミサッシの主なメリットは、以下の3点です。
●コストが安い
●軽い
●耐久性が高い
アルミサッシの大きなメリットが、その価格の安さです。
建築やリフォームの際のコストが抑えられるうえに、流通量が多く仕入れもしやすいため、日本の住宅では広く使われてきました。
また、軽い素材でできているため、窓の開け閉めが簡単にできるのもメリットです。
さらに、アルミは耐久性が高いだけではなく、紫外線に強く腐食やさびにも強い点も魅力として挙げられます。
アルミサッシのデメリット
アルミサッシのデメリットは、断熱性能の低さです。
後述する樹脂サッシに使われている素材と比較すると、アルミは熱伝導率の高い素材なので、断熱性能で大きく劣ってしまいます。
今後、日本でも省エネ性の高い住宅が求められるようになると、アルミサッシを使用した住宅の割合は徐々に減少していく可能性も考えられます。
断熱性能の高い窓にしたい場合には、アルミサッシではなく後述する樹脂サッシを選ぶと良いでしょう。
窓の断熱性能の比較②樹脂サッシ
樹脂サッシとは、塩化ビニール樹脂とも呼ばれる素材を用いて作られているサッシのことです。
省エネ推進国のドイツで開発されたもので、日本でも北海道などの寒い地域を中心に普及が進んでいます。
樹脂サッシの特徴を、アルミサッシの性能と比較してご紹介します。
樹脂サッシのメリット
樹脂サッシの主なメリットは、以下の4点です。
●断熱性能が高い
●防音性能が高い
●結露が生じにくい
●デザインが豊富
樹脂サッシをアルミサッシと比較した際の大きなメリットは、何と言ってもその断熱性能の高さです。
樹脂サッシの主成分である塩化ビニール樹脂は、アルミに比べて熱伝導率がおよそ1,000分の1と低いのが特徴です。
窓サッシを樹脂にすれば、寒い冬でも暑い夏でも室内の温度が安定するため、省エネ性の高さも期待できます。
光熱費が削減できるだけでなく、室内の温度差によって起こるヒートショック現象の対策にもなるなど、断熱性能の高さはさまざまなメリットを生み出します。
断熱性能が高いため、アルミサッシと比較しても結露が生じにくくなるのもメリットです。
結露を防止することにより、窓の周辺に発生するカビやダニも防げるので、快適な室内を保つことができます。
また、樹脂サッシは気密性に優れているため、アルミサッシと比較して高い防音効果も期待できるのもメリットです。
外部の音が室内に侵入したり家の中の音が外に漏れたりするのを防止できるため、外からの騒音が気になる場合はもちろん、楽器などが趣味の方などにも向いていると言えるでしょう。
さらに、樹脂はアルミと比較して加工や着色がしやすいため、アルミサッシと比較して樹脂サッシのほうが幅広いデザインに対応できます。
かつての樹脂サッシはフレームが厚いものが多く、デザインで好みがわかれるケースもありましたが、改良が進んだ現代ではスリムなデザインも増えてきています。
窓サッシの色までこだわりたい方には、樹脂サッシがおすすめだと言えます。
樹脂サッシのデメリット
樹脂サッシをアルミサッシと比較した際の主なデメリットは、以下の3点です。
●価格が高い
●耐久性がやや劣る
●重くなりやすい
樹脂サッシは、アルミサッシと比較すると2倍程度価格が高くなってしまいます。
日本では樹脂サッシの施工例がそれほど多くなく、施工業者によっては仕入れ作業からコストが高くなってしまうことも理由として挙げられます。
また、樹脂はアルミと比較して紫外線に弱く、耐久性がやや劣るのもデメリットです。
太陽光が強く当たるところには不向きなので、太陽光がよく当たる場所には使わないなどの配慮をすると良いでしょう。
とはいえ、適切なメンテナンスをすれば30年ほどは品質を保持できるため、それほど重要なデメリットだと考える必要はありません。
不安な場合は、紫外線による劣化を防ぐ専用塗料を外壁塗装の際に使用することをおすすめします。
樹脂サッシは厚みをつけることで強度を補っている製品もあるため、製品によっては窓の開閉時に重さを感じることがあります。
近年ではフレームが薄い製品もあるので、重さが気になる方はフレームの薄いものを選ぶことをおすすめします。
窓の断熱性能の比較③複層ガラス
窓の断熱性能を考える際には、窓の面積の大半を占める窓ガラスの性能も重要です。
近年では、ガラスを複数枚重ねた複層ガラスの省エネ性も年々向上し、高い断熱性能の商品が増えています。
複層ガラスの特徴をご紹介します。
複層ガラスの種類
複層ガラスは、使用されているガラスの枚数や封入されている気体、ガラスに貼られている膜などによって大きく区分されます。
ガラスを2枚使用したものがペアガラス、3枚のものがトリプルガラスと呼ばれ、ペアガラスと比較してトリプルガラスのほうが断熱性能が高いです。
封入されている気体は、乾燥空気のほか、空気より熱を伝えにくい性質のアルゴンガスやクリプトンガスを封入することでより耐熱性能を高めたものもあります。
気体層の代わりに真空層にした真空ガラスは、薄くても高い断熱性能と防音性能を誇るので、リフォームの際にもおすすめです。
そのほか、Low-E金属膜と呼ばれる金属膜を貼って遮熱性や断熱性を高めたLow-E複層ガラスもあります。
複層ガラスのメリット・デメリット
複層ガラスは、遮熱性能や防音性能が高いのがメリットです。
樹脂サッシと組み合わせることで、高い断熱性と防音性が実現できるほか、結露も生じにくくなるので快適に過ごせます。
遮熱性能を高めたい場合、複層ガラスのなかでもLow-E複層ガラスやガスを封入したペアガラス、トリプルガラスや真空ガラスのような高性能なものを選ぶと良いでしょう。
また、複層ガラスは普通の単板ガラスよりも厚みや強度があるため、防犯性も高いのもメリットとして挙げられます。
一方、複層ガラスは単板ガラスと比較して価格が高く、性能が高くなればなるほど価格も上がるのがデメリットです。
予算に余裕がない場合は、必要な窓だけを複層ガラスにしても良いでしょう。
くわえて、複層ガラスはガラスの枚数が多い分、厚く重くなってしまいます。
開閉の際に力が必要になる場合があるほか、リフォームでは厚みのために使用できないケースもあるので注意しましょう。
まとめ
家全体の断熱性能を高めるためには、樹脂サッシと複層ガラスを組み合わせるなど、断熱性能の高い窓サッシと窓ガラスを組み合わせるのが重要です。
断熱性能の高い窓サッシや窓ガラスにはリフォームに向かないものもあるなどの注意点もあるので、マイホームの状況などを考慮して決定しましょう。
株式会社リードホーム スタッフブログ編集部
都心・城南エリアで土地・一戸建・マンションをお探しの方のために結束したファミリータイプ住宅売買の専門集団です。目黒区・港区・渋谷区・世田谷区・品川区・大田区の居住用物件のみに特化しております。ブログでは不動産売却などの記事をご提供します。