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ユニバーサルデザイン住宅とは?メリットとデメリットを解説

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ユニバーサルデザイン住宅とは?メリットとデメリットを解説

ユニバーサルデザイン住宅とは?メリットとデメリットを解説

「ユニバーサルデザイン」という言葉をよく聞くようになりました。
住宅においても、近年「ユニバーサルデザイン住宅」が注目を集めています。
しかし、そもそもユニバーサルデザイン住宅とはどのようなものなのかよくわからない方も多いようです。
また、バリアフリー住宅との違いを知りたい方もいるでしょう。
そこでこの記事では、ユニバーサルデザイン住宅の定義から、メリットデメリット、バリアフリー住宅との違いまで解説します。

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ユニバーサルデザインの定義と住宅の例

ユニバーサルデザインの定義と住宅の例

近年よく耳にする「ユニバーサルデザイン住宅」とは、どのような特徴がある住宅なのでしょうか。
ユニバーサルデザイン住宅の定義や、実際の住宅にどのように取り入れられているのかを紹介します。

そもそもユニバーサルデザインの定義とは?

ユニバーサルデザイン(Universal Design)のユニバーサルとは、「一般的な」「普遍的な」という意味を持つ言葉です。
近年では、「すべての人々の」といった意味を含んで使われることが増えてきました。
ユニバーサルデザインは、すべての人々、つまり文化や国籍、言語、人種、年代、障がいの有無などを問わず、だれにとっても使いやすいデザインであることを意味します。
操作が簡単で、言葉がわからなくても直感的に使い方がわかること、どんな人でも同じように使えることがユニバーサルデザインの基本です。
駅にある幅の広い改札や、公共施設に設置されているスロープ、ひと目でわかる非常口や禁煙を示すピクトグラム(標識)などが、ユニバーサルデザインの例として挙げられます。

ユニバーサルデザイン住宅の定義

ユニバーサルデザイン住宅という言葉を耳にするようになりましたが、「ユニバーサルデザイン住宅とはこういうもの」といった明確な定義はありません。
ユニバーサルデザイン住宅とは、その名のとおりユニバーサルデザインを取り入れた住宅を意味します。
つまり、どんな年代の人であっても、障がいがあってもなくても、快適な生活ができる家がユニバーサルデザイン住宅です。
具体的にどのような家なのかを見てみましょう。

ユニバーサルデザイン住宅の例

ユニバーサルデザイン住宅では、以下のような工夫が施されています。

●階段に手すりをつけたり、勾配を緩やかにしたりする
●車イスが使える広さのあるトイレにする
●入り口の段差をなくし、手すりを設置する、滑りにくい床にするなど転倒しにくい浴室にする


こうして見ると、障がいのある人や高齢者に配慮した住宅であるように思えますが、階段の手すりや滑りにくい床などは、小さな子どものいる家にも有効です。
ユニバーサルデザイン住宅は、どの年代でも、どのような身体的状況であっても使いやすいことが特徴なのです。

ユニバーサルデザイン住宅のメリットとデメリット

ユニバーサルデザイン住宅のメリットとデメリット

だれでも使いやすいことが特徴のユニバーサルデザイン住宅ですが、メリットもあればデメリットもあります。
ユニバーサルデザイン住宅のメリットとデメリットをまとめました。

ユニバーサルデザイン住宅のメリット

住宅をユニバーサルデザインにすると、すべての人にとって使いやすい住宅になることが最大のメリットです。
すべての人といっても、住むのは家族だけだけれど……と思われるかもしれません。
しかし、一口に家族といっても、その姿はずっと同じではありません。
夫婦2人でスタートしたとしても、子どもが産まれ、成長し、やがては自分自身も年を取って老いてきます。
年取った両親を引き取り家族が増えることもあれば、不幸な事故が発生し、家族のだれかが障がいを負う可能性もあるでしょう。
ユニバーサルデザイン住宅であれば、家族の年齢の変化や、突然のケガや病気にあったとしても対応し、長く住めるようになるのです。

ユニバーサルデザイン住宅のデメリット

家族がどのような状況になっても、安心して住めることがメリットのユニバーサルデザイン住宅ですが、デメリットもあります。
それは、新築であれリフォームであれ、ユニバーサルデザイン住宅にするには、通常の住宅よりもコストがかかってしまうことです。
通常の住宅にはない設備、たとえば玄関にスロープを設けるには費用が発生します。
高さを調節できる可動式の洗面台にする、蛇口をひねらなくても水が出る自動式水栓にするなど、ひとつひとつに出費がかさんでいくのです。
また、ユニバーサルデザインにするためには、トイレや廊下に広いスペースを要します。
新築の敷地面積に余裕がなければなにかをあきらめる、リフォームでユニバーサルデザインにするならどこかのスペースを狭くするしかありません。
しかし、ユニバーサルデザイン住宅にすることで、その家に長く住めることを考えると、結果的には必要な出費ととらえることもできるでしょう。

ユニバーサルデザイン住宅とバリアフリー住宅との違い

ユニバーサルデザイン住宅とバリアフリー住宅との違い

ユニバーサルデザインと似た言葉にバリアフリーがありますが、両者はどのように違うのでしょうか。
ユニバーサルデザイン住宅とバリアフリー住宅の違いもあわせて解説します。

ユニバーサルデザインとバリアフリーの違いとは

バリアフリーのバリア(barrier)とは、「障壁」を意味する言葉です。
もともとバリアフリーは、段差などの物理的障壁を取り除くことを指す住宅建築用語として使われていました。
今ではもっと広く、障がいのある人の社会参加を困難にしている、社会的、制度的、あるいは心理的な障壁を取り除くという意味で用いられることが多くなっています。
対してユニバーサルデザインは、その対象を障がいのある人や高齢者に限定していません。
もっと広く、国籍や年代などあらゆる違いに配慮していて、すべての人を対象にしている点がバリアフリーとは違います。
広い意味で、バリアフリーはユニバーサルデザインに含まれていると考えていいでしょう。

ユニバーサルデザイン住宅とバリアフリー住宅との違い

バリアフリー住宅では、主に障がいのある人、高齢者などが生活するうえで支障のあるものを取り除くことを主眼にしています。
そのため、住宅をバリアフリーにするときには、対象となる人の症状などにあわせた対策をとることが一般的です。
一方、ユニバーサルデザイン住宅は、子どもも老人も、障がいのある人もない人も、初めから暮らしやすい環境にすることを考えて建てられます。
その家で生まれた子どもが大きくなり、年を取っても安心して暮らせるように、初めからトイレは車イスで使えるような広さにしておく、玄関にスロープを取り付けておくといった配慮を行います。
同じ「車イスが使えるトイレ」「玄関のスロープ」であっても、ユニバーサルデザイン住宅とバリアフリー住宅では、そもそもの発想の原点が違うのです。
しかし、考え方の原点は違っても、「一緒に暮らす家族が暮らしやすい家にする」という目的は同じです。
ユニバーサルデザインを住宅に取り入れれば、結果的に高齢者や障がいのある家族にとっても暮らしやすい家にできるでしょう。

まとめ

ユニバーサルデザイン住宅の定義やメリットデメリット、バリアフリー住宅との違いについて紹介しました。
ユニバーサルデザイン住宅は、建築コストが高くなる、広いスペースが必要になるなどのデメリットがあります。
しかし、20年、30年と長く住むことを考えると、あとからバリアフリー対応をするよりも効率がいいとも考えられるのではないでしょうか。
家族構成や状況の変化に柔軟に対応して長く暮らせることが、ユニバーサルデザイン住宅の魅力です。

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