近年、個性的でおしゃれな間取りとして注目されている、リビングに階段をつくる「リビングイン階段」。
おしゃれかつ開放感がある間取りで、家族とコミュニケーションがとりやすいなど多くのメリットがあります。
しかし空調が効きにくく、においや音が広がりやすいといったデメリットもあるため、対策を考えた設計が必要な間取りでもあります。
今回はリビングに階段をつくるメリットや、デメリット対策をご紹介します。
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リビングに階段をつくる大きなメリットは、家族の顔を見る機会を増やし、コミュニケーションが取りやすくなる環境をつくれることです。
自然と家族が集まるような団らんの場所にしたい方にはとくにおすすめで、子どもが小さい時でも、成長して大きくなった時でも見守れるような間取りであることが特徴です。
家族とのコミュニケーション以外にも多くのメリットがあるため、それぞれ見ていきましょう。
メリット1:部屋が広く見える
1階と2階をつなぐ階段がリビングにあることで縦に伸びた空間ができるため、リビングが広く見えるというメリットがあります。
本来、階段をつくるスペースを別で確保する必要がありますが、リビングに階段をつくることで延床面積を有効に使える点も大きなメリットです。
リビングが広く見渡しやすいと、小さな子どもがいても声をかけたり、都度、様子を見ることができるため、親にとっては安心感があるでしょう。
また、限られた面積でも部屋が広く見える間取りとして、狭小地でも採用されやすい間取りの一つです。
メリット2:家族の様子がわかりやすい
階段が廊下にあると、子どもが帰宅後にそのまま2階へ上がり、いつ帰ってきたのかわからないというお話もよく伺います。
リビングに階段をつくる間取りは、家族間で顔を合わせて会話をする、毎日のコミュニケーションにもつながるでしょう。
子どもが思春期になっても必然的に顔を見る機会が増えるため、ささいな変化にも気づくことができます。
メリット3:個性的な内装と相性が良い
リビングの階段は吹き抜けやらせん階段など、個性的な間取りと相性が良い点もメリットです。
踏み板と骨組みでできたスタイリッシュなスケルトン階段なども、リビングにつくる階段として採用されやすい種類の一つです。
おしゃれに見えるだけでなく、階段下の空間に小さい書斎や収納をつくることでスペースを有効活用でき、実用性の面でもメリットがあります。
また窓の位置を工夫することでリビングに日が当たるようにもでき、風通しの良い家にすることもできます。
アクセントやメリハリをつけながらも、住みやすさを考えた住宅にしたい方におすすめの間取りです。
より開放感のある間取りにするなら、同じ階層に段差を設けるスキップフロアとの併用もおすすめです。
リビングに階段をつくる間取りのデメリット
家族とのコミュニケーションが増えるなど多くのメリットのあるリビングイン階段ですが、設計する前に知っておきたいデメリットもあります。
建ててから後悔しないように、デメリットもしっかりチェックしておきましょう。
デメリット1:においや音が広がりやすい
開放感があることは大きなメリットですが、料理のにおいやテレビの音などが1階から2階へ広がりやすい点はデメリットの一つです。
とくに階段からキッチンやテレビが近いと、より2階まで届きやすくなってしまいます。
しかしにおいや音は工夫次第で大きく改善できるため、次の章の「においや音の対策」を参考にしてみてください。
デメリット2:来客時に気を遣ってしまう
階段がリビングにあるということは、外出したり帰宅した際には必ずリビングを通ることになります。
あらかじめ予定を見て時間をずらすことも可能ですが、急な来客ではなかなか対策ができません。
そのため来客者と顔を合わせることになり、お互いが気を遣う場面も増えるでしょう。
デメリット3:冷暖房が効きにくい
一昔前と比較すると、住宅の気密性や断熱性に関しては家づくりにおいて重視されるようになり、性能も高まっています。
それでも縦の空間が開放的なリビングイン階段は、廊下に階段がある住宅と比べてにおいや音と同じく空気も広がりやすいです。
リビングにある階段が常に快適な温度であることはメリットになりますが、冷暖房の効果が薄れてしまうことは大きなデメリットとなるでしょう。
リビングイン階段のデメリット対策とは
上記のデメリットは、対策をすることである程度防ぐことができます。
しかし、家が完成してからでは取り入れることが難しい対策もあるため、まずは方法をチェックして住んだあとのイメージを想像しましょう。
においや音の対策:間取りと材質にこだわる
におや音の漏れは、発生源を階段から離すことで防ぐことができます。
キッチンからのにおいに関しては換気扇を増やしたり、においが全体に広がりやすいアイランドキッチンを避けることも有効な対策です。
それにくわえてリビングの床や壁、2階の扉に防音性の高い素材を使うことで、音の漏れを抑えることができます。
これらは建ててからでは対策が難しいため、リビングに階段をつくるのであれば間取りや材質に考慮して設計しましょう。
プライバシー対策:階段とリビング出入口を近づける
来客が多くなると予想される場合は、階段をリビングの出入り口近くにつくることをおすすめします。
帰宅後や外出時に来客がいてもリビングの滞在時間を最小限にすることで、お互いが気を遣うことも少なくなるでしょう。
空調対策:断熱材や仕切りを使う
リビングに階段をつくる場合、避けて通れないのは空調の対策についてです。
熱が逃げないように常に暖房をつけておかなければならず、光熱費に悩まされることになるでしょう。
有効な対策は断熱効果のある材質を取り入れることと、空気の循環を良くすることです。
暖かい空気は上にのぼるため、リビングが暖まるよう床暖房やホットカーペットの導入も有効です。
空気循環に関しては、夏も冬も使えるシーリングファンやサーキュレーターの使用が冷暖房の効きを高める方法としておすすめです。
どの地域でも悩まされる問題ですが、住む場所の気温によってとるべき対策が異なります。
建築会社とよく相談して、快適な家づくりを目指しましょう。
簡単にできる全体的な対策
においや空調に関する簡易的な対策として、階段や開放されている部分にカーテンやロールスクリーンをつけることも効果があります。
来客時にはリビングから階段が見えないようにカーテンをつけるなどの工夫で、プライバシーも確保できるでしょう。
仕切りは簡易的に音や風を防げる良い方法ですが、部屋の雰囲気に合う商品を見つけるのが難しいことはデメリットの一つです。
これが仕切り布でなく扉になることでさらに効果が上がりますが、扉は後付けが難しく階段をつくる場所など間取りも限られるため、手軽とは言えません。
リビングイン階段を取り入れる際は、リビングに階段をつくる目的を重視して検討することが、住み心地の良い家を建てるポイントです。
まとめ
リビングに階段がある戸建ては個性的で見た目も良く、家族のコミュニケーションが増えるなどメリットの多い間取りです。
その反面冷暖房が効きにくく、においや音が2階に広がりやすいなどのデメリットもあり、住みやすさを考慮した設計が必要な間取りでもあります。
事前にデメリットや対策をチェックして、家族構成や生活スタイルに合った間取りにすることを目指しましょう。
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